少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

237  喫茶店設立状況11

どうしてこうまで意見がかみ合わないのだろうか?ひとつには資金の問題があるからですが、それにしても・・・というお話。
女子から出た質問。「ねえ、キッチンに給湯器がないみたいだけど、まさか食器って水で洗うつもり?」「そう、水で洗うつもり」「えっ、ええ〜。そんなあ〜」というわけで、問題は給湯器。
「もちろん寒い冬場までには入れる予定だけど、これから夏だから、とりあえず無しでやってみる」「それはマズいよ。給湯器は絶対に必要」
「いやいや、入れないとは言っていない。必要なら入れるけど、夏だから凌げるだろう。給湯器だってただじゃない」
「じゃあどうやって食器を洗うの?」
「普通に水で洗うさ」
食器洗浄機とか入れないの?」
「入れないよ」
「えっえ〜」
とこんな感じで平行線を行ったり来たり、両者が交わることはない。
女子たちの言い分。「お湯じゃなければ、油汚れは落ちないよ」
僕の答え。「ランチの弁当箱以外、油汚れは出ない。メニューはサンドイッチとピザぐらいだから・・・」
「サンドイッチはともかくピザの油はお湯じゃなければ落ちないよ」
「洗剤を使えば十分落ちるだろう」
「ええ〜っ、落ちないよ〜、やっぱ食洗機は必要だよ」
やはり平行線だ。給湯器だの食洗機だの、オレは六本木ヒルズじゃねえ。片道2000円の格安長距離バスで6時間も揺られて来る身だということをまったく理解されておらん。
「で、食洗機っていくらすんの?参考までに」
「ピンキリだけど10万ちょっとで買えんじゃないの、乾燥機つきじゃなければね。放り込んでおくだけで、ものすごくキレイになるよ。私はもう食洗機で洗ったお皿でなきゃ気持ち悪くて使う気にならないわ」
「で、所要時間は?」
「さあ、計ったことないけど洗うだけなら20〜30分じゃないかな。いつも寝る前にスイッチ入れておくと、朝にはキレイになっているから」
「う〜ん、ランチタイムをのぞけば、一時間に5〜6人の客が入ってくれればいいというお店。コーヒーカップを洗浄するのに20分もかけられては困るのだよ」
「確かにそれもそうね。まあコーヒーカップだけなら、手洗いしたあとに熱湯をかけて煮沸消毒すればいいっかあ〜」
「しゃっ、煮沸消毒〜???」
「そう」
「ええ〜他の喫茶店ってそんなことしてんの〜?」
「ふつうしてんじゃないの、よく知らないけど・・・」
「よく知らないけど・・・ってあんた・・・」
「だってその方が清潔でいいじゃん。お客さんが見ても気も気持ちいいと思うよ」
「清潔で気持ちいいという点は同意。でもキッチンはお客さんから見えないようにしますから」
母親を含め、彼女たちと話すたび、僕は価値観の相違を強く感じます。
ここは安城、シロガネ〜ゼでもなければ成城学園でもありません。一杯360円の珈琲にかけられる経費には限度があるのです。
どこにでもある理想と現実とのギャップ。その差を少しでも埋める作業を人は日々行っているのではないのでしょうか。つまり現実を理想に一歩でも近づける作業です。その穴埋め方法はそれぞれですが、多くの場合は「銭」が解決してくれます。銭が無い人は知恵と時間をかけるしかないでしょう。残念なことに僕にはその「銭」がないので後者の道をたどるしかありません。
「あそこの喫茶店はコーヒーカップを手洗いで、しかも煮沸消毒してないらしいよ」「ええっ、マジで〜」「いや〜ん、不潔、気持ち悪〜い」
「二度と行かないわ〜」
そんな理由だけで客が来ないようなら、僕は店を閉めるしかありません。