少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

363  ビリケン様と私・1

やはりこの神様は、いつどんな時でも笑っている。僕に一番欠けているものを持っているから、僕の元へ来てくれたのだろうか・・・?
ビリケン様との出会いはもう20年近く前、僕が30歳前半のこと。まだ世田谷区千歳船橋で最初の家を買う前だから33歳より前のことだ。
永井荷風先生の作品で読んだのだろうか、あるいは雑誌「サライ」か何かで読んだのだろうか、僕はひどく「ビリケン様」の存在が気になっていた。
「アメリカから来た幸福を呼ぶ神様」「七福神の八番目の神様」「キューピーちゃんのお兄ちゃん」「ルナパーク、通天閣の神様」「吉原遊郭の女郎を守る神様」・・・ビリケンにまつわる話はいくつもあるが、どれも本物ですべてがリンクする。
そのビリケン様の笑顔を「へんてこ」と揶揄する人も多く居るが、少数派の僕は、一目でシンパシー(共感、親近感)を感じてしまった。
最初の出会いは平和島の骨董市だったと思う。そこで見つけたオリジナルのビリケン様(合金貯金箱=1890年代製)を買った。3万円。
それから僕の果てしないビリケンコレクションがはじまる。
その歴史を書くと一冊の本になるので、それはおいおい書くとして。35歳で日刊ゲンダイを退職し、笹塚の自宅一階に骨董店をオープンした。屋号は「アンティーク・ビリケン」。それ以来、骨董関係者は僕のことを「ビリケンさん」と呼ぶ。心地良い響きである。
当時はビリケンの「笑顔」が、今の僕に必要なものだとは想像もしていなかったけど、あれは未来の自分からのリクエストだったのだろうと切に思う。良かった、本当に良かった。
今、僕の家の中のいたるところでビリケン様がちょこんと座り「微笑み」かけてくれている。有難いことです。
さて本日も「微笑み」マシン、重力と闘いながら使うとしますか。
(つづく)