少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

477 世界と闘うラグビーへ

昨日のラグビー明治VS早稲田戦を観て改めて感じた。これが国立競技場5万人を埋めるのにふさわしいゲームかどうか?
ラグビー協会にとって、このカードは年間の収支の柱となる、ぶっちぎりのドル箱である。しかし、レベルが備わっていない。2020年だったかな、次の次のラグビーワールドカップは日本開催がすでに決まっている。しかし、日本の実力は、未だ、世界レベルの足元にも及ばない。ガチンコ勝負なら確実に100点差をつけられてボロ雑巾になると断言できる。これでは、さらにラグビーがさらしモンになりラグビー人口の低迷につながるだろう。
平尾誠二が日本代表ヘッドコーチ(監督)に就任した時は期待したが、協会内部のくだらぬ確執に屈服した形で潰された。協会のオッサンたちは既得権の保守に必死で、どうしたら日本全体のレベル向上になるかなどということを一切視野に入れない妖怪軍団なのだ。
現在の日本代表選手を見るにつけ、「あれ、どこに日本人がいるの?」と思うほどカタカナ表記の選手の名前がずらりと並ぶ。それで勝てるならまだしも、彼らとて、母国では代表選手になれなかった落ちこぼれがが日本に来て代表になるという構図に問題はないのだろうか?
僕は引退後の江川卓がテレビで言った言葉が気に入っている。
「キャッチャーのミットをめがけて投げていたら、きっと打たれていた。僕はいつも、その後ろのバックネットをめがけて投げることを意識していた」
この言葉は重い。野球経験者なら分かると思うがプレートからホームベースまでの18・44メートルは思うより長い。それを硬球という重い球を100球以上も全力投球するだけで、プロの中でもごく限られた投手のみ。これをバックネットめがけて投げるということは、その2倍以上の力がなければ、不可能だ。だから江川の球は打てない。納得できた。
話をラグビーに戻そう。コメントでも書いたが、明治は早稲田を、早稲田は明治を目標にしていたのでは、どんなに世代が交代しても井の中からは永久に抜け出せない。
例えば、伏見工業の山口良二監督、茗渓学園の徳増監督、神戸製鋼の平尾主将らが、弱小チームを全国優勝のレベルまで引き上げた事実が存在するように、ラグビーは考え方ひとつで格段に飛躍できる可能性を秘めた格闘技だ。例えて言うならチェスと総合格闘技をグラウンド上で同時に行うスポーツなんだと。15人対15人を最後のディフェンスラインで15人対14人にしてひとりの格差をつければ得点できる。理論的にはそうです。それを実践する競技なのですから。
さらにいえば、日本人がどんなに頑張っても、外国人のように手足は長くなりません。この身体的ハンデは致命的です。格闘技なのに、体重差別で闘う他の格闘技に比べ、最悪の条件です。それをどう克服するか、僕にもわかりません。W杯開幕まであと10年。それまでに急に手足が伸びるわきゃないし・・・。
それにしても、人間同士がやるスポーツで国の最高峰が100点差で負ける姿はもう二度と見たくない。世界の先を見る力が、世界に近づく道ではないのか。もはや、根性とか精神力とか魂だけでは乗り越えられないのだ。カーワンを代表監督に呼んだのは正解だが、同時に有望な指導者を協会費で海外に留学させるとかの策も講じてもらいたい。