少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

568 どうなる「G」?3

K会長の宿泊先、ガーデンホテル上海の827号室へ行く。
K会長とは僕が19歳からの付き合いだ。最初に出逢ったのはコロラド州デンバー。彼の次男坊が現在、上海の名門大学の一年生で、先日、会ったが、その彼が今、19歳。あのころの自分とだぶらせようとイメージしたが、ぜんぜん想像が膨らまなかった。
僕はK会長に「G」の現況と問題点と、今後の展開について熱く語った。そして追加融資の依頼もした。
答えは「NO」だった。それは、はじめからわかっていた。
3年前の立ち上げの初期投資から現在まで、すでに1億6000万円の費用が嵩んでいる。
「当初は1億まで目をつぶる予定だったけど、すでに6000万円の予算超過。今回は店を潰す目的できた。店に未練は毛頭ない。他店の利益をこれ以上、ここで食うわけにはいかん。儲かっている店舗、もしくは可能性のある店舗になら投資する準備はある」という内容の返答だった。
しごく当然の話であり、そのことは事前に電話で話た。
残された「G」継続の道は自己資金の投入だ。飲食店経営未経験の僕にとっては、舞台がでかすぎる。路上でギターも弾かずアカペラで歌っていた、ただのカラオケオヤジが、いきなり武道館のステージに立たされたようなもの。降りるのも自由、ここで唄うのも自由、という選択肢だが、ここで唄うなら、その使用料は自費でやれと・・・。ただし、入場料は取れる、どれだけの観客を集めることが出来るかだ。満席にならなくても、7割ほど埋めれば、使用料はペイできる。バンドマンや照明係の給料も支払える・・・という条件だ。
歌い手である人間にとって、夢であり目標である日本武道館でのライブ。プロとかアマの問題ではない。チャンスに巡り合えるかどうかが、そもそもの運命だ。ただ、現状ではそれがチャンスなのか、悪魔のささやきなのか、僕には判断ができない。
正確に言えば、僕はもう飲食のアマではない。なぜなら、新安城の実家に、昨年、喫茶店をオープンしたからだ。しかし、足の怪我で、滞在したのは、実質2日間。あとは他人任せで4カ月目に突入したが、まだ赤字だ。だから、まだ、事実上の経営者とは間違っても言えない。
さて、どうしようか?
きょう、午後、「G」の家主とK会長が家賃の値下げ交渉をする。僕がK会長にお願いした家賃金額を家主が飲めば、いよいよ自己資金を投入する。交渉が決裂したら「G」は閉店する。
明日のランチも弁当もその瞬間、事実上消滅する。
残りの材料だけで、店は運営するが、新しい食材を仕入れることはもうない。さて、そろそろ11時、ランチの客がぽつぽつとやってくる。もしかしたら、この日が最後のランチになるかも知れない・・・なんて、誰一人気づかずに・・・・。