少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

837 転倒少年

朝、目が覚めると誰も居なかった。
まさかアガサ・クリスティーの小説じゃあるまいし。でも、まっいいか。賀状20枚書いたら「魔王拳」を書こうと思い、筆ペンを取る。
正午、書いた賀状を投函しようと北五商店街へ。ポストの前で自転車に乗った少年がえらい勢いでこけた。
少年は起き上がり、自転車はそのままで、ポストに賀状を入れていた。子供にしては多すぎる量。きっとお母さんに頼まれたのだろう。
「なんでこんなところでコケたの?」と僕が自転車を起こしながら少年に聞くと「それが、自分でもよくわからないんです」と少年。
「ありがとうございます」とお礼を言う余裕はありそうだが、茶封筒を握ったまま悩んでいる。こちらは余裕がなさそうだ。
「あの〜普通郵便はどっちに入れたらいいんですか?」と彼は問う。確かに紛らわしい。僕が「こっちだよ」と教えてあげる。少年はまた「ありがとうございます」と僕に言って投函すると、猛スピードで北五商店街を南へと走り出した。
彼のミッションは完結した。
さて、僕はどうしようかな。商店街の八百屋に寄る。白菜一玉230円、大根2本100円。キャベツ一玉160円、合計490円を買う。財布を開けらたら、やばい、金がない。ポケットに赤いお金と500円玉が1個あった。セーフ、助かったぞ。これで白菜鍋ができる。
自宅に戻り「魔王拳」を書いて、麺を茹で、大根を刻みサラダにする。
午後はダイアネティックスのDVD(4時間)を見ながら書類を整理。黒ネコさんが小田原・山一蒲鉾店から小包を届けてくれる。中は山一さんの高級蒲鉾や伊達巻き、から揚げ棒(ねりもの)とわさび漬けと赤はんぺん。蒲鉾は800〜1200円もするから自分では買えない。山一さんからの少し早い年始の贈り物だ。元旦に豪快に喰ったるでえ。めちゃ美味しいから、みんなは買って食べてみてね、とお礼に宣伝しておこう。(山一蒲鉾店=小田原市本町1-13-15=国道1号線沿い、ういろうの隣=0465-22-3651)。
Sちゃんから、霊波之光のカレンダーが届く。明日になったら飾ろう。
自宅の前の遊歩道では若い男女が楽しそうに餅つきをやって、ワインなんかくゆらしている。いつも気になるが毎年恒例みたいだ。どういう団体なのかよくわからない。そんなに大騒ぎするわけでもなく、陽が暮れるときちんと片づけして、何事もなかったように去っていく。
なんだか知らないけど足が痛くなってきた。ソファに横になる。寒い。毛布をかける。
6時30分。楽しみにしていたアメトークを見ながら白菜鍋。締めに餅ひとつ入れる。とっておきのシーバス・リーガル・ロイヤル・サルース21年を開封する。陶器ボトルに布袋入りのやつだ。これをショットグラスではなく、ボトルと同じ赤褐色の猪口でやる。スコッチというよりはブランデーのようなまろみ、かどがない舌触りが心地よい。つまみは、最近はまっているロッテのChococoだ。クッキーとチョコの一体型。やっぱりロッテは最高だな。寒さにこらえきれなくて、今季初めて暖房をつけたぞ。あったかい、なんというぬくもり、幸福を感じる。あんなにクソ暑かった夏が大嘘のようだ。
あのマリちゃんがお節を作っているというから、こっちも嘘のようだ。
あの自転車の少年、今ごろ、何してるのかな。