少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

882  総括2011

この年のすべては上海の日本レストラン「K」に尽きる。
もしかしたら千切れるかも知れない足をひきずり、勝負を賭けた。そりゃ周囲の反対は半端じゃなかったさ。でも、そんな話しをいちいち聞いていたら、一歩も先に進みゃしないだろう。
結果は散々だった。ビジネスだから成功か失敗しかない。オペレーションは不成功。事前にもらっていた情報と実態はかけ離れていた。
僕の情報入手が甘かったのだが、たとえ万全の情報があったとしても、行くと決めたら行く性格だ。結果は同じだっただろう、誰の責任でもない。
丸三か月、50にして修行のような生活だった。店に住み込み、皿を洗い、呼び込みをして、近くのオフィスに弁当を売り込み、街を歩き回った。転んでもタダで起き上がるわけがない。両手に触れた雑草をつかんで起き上がった。
雑草には世話になった。雑草はイケメンA店長と眼鏡N料理長だ。
彼らが3年間、上海で得た知識、日本でのノウハウは僕の知らない分野、これは金を出しても買えない活きた情報だ。彼らは日本に帰国すれば、またそれなりのポジションで仕事に就ける状況だったが、それを辞して上海に残った。会社を辞め、上海で、中国でリベンジだ。
結果はわからない、しかし、僕もそれで正解だったと思う。しかし、その道(独立)を選んだ以上、さらに強い気持ちで「成功=結果」を意識しなければならない。僕が彼らに与えられたことは少ないが「あきらめない気持ち」だけでも伝えられたら、それで良かったと思う。
例の巨大ビルの日本人駐在員ども。企業名はあえて出さないが僕の携帯でもめたあのHという企業の歯車どもだよ。
A君もN君も、あの時の「弁当」の屈辱を忘れてはならない。ただパソコンに向かい無機質な作業をこなす、無機質な連中。きっと出世するのだろう。しかし、そのうち、自分たちが作った機械によって、自分たちの仕事を機械に奪われるのだろう。
本当はいい奴らなのかも知れない。しかし、あの時点の奴らとは友達にもなりたくないし、一緒に飲みたいとも思わない。きっと知らないうちに人生が過ぎていく人たちだと思う。
「K」が閉店した日。路上の公衆電話の影から、彼ら(常連客)の反応を見てよくわかった。彼らの意識の中には事務的な昼食しかなく、昨日、どこで何を食べたかなんて、覚えている奴はほとんど居ない。それが、わかっただけでも、飲食に関する違う情報、違う意識が持てただけで進歩と言えるだろう。
二人は今、上海で次のステップに向かい模索している。
A君は、もっと歌練習しろよ、まだまだ伸びるぞ。僕も練習している。平井堅の「センチメンタル」きっと君も好きになるはずだ。人生は「Ring」であり「楽園」だな。「even if」を教えてもらったお返しだ。それとN君。君はもっと料理を研究してくれよ。あれじゃあアカン警察や。せっかく長いモノ持っているんだから、日々己で磨いてしっかり使えよ、山を逃がすな。
二人とも彼女を大切にしてステーキをちゃんと喰うんだぞ。わかってると思うが「焼肉は肉じゃないから」な。世話になった、ありがとうよ。来年はお互いに良い年にしよう。