少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

916 流浪のストリート画家

安城山下清こと、秋葉団地在住の流浪のストリート画伯、鬼木輝夫先生が、ついにビリケンカフェにもやって来たぞ。推定年齢約80歳。老クライマーはぜいぜい言いながらも二階のカフェへ上がってきた。ご苦労さまです。
開口一番「こういう絵を描いてやるがどうじゃ。これをインターネットに出したり、名刺に使えば、売り上げが上がるぞなもし・・・」
なんだ、じいさん、新手の霊感商法かい?
見せられた絵はユトリロのパリの風景画風のデッサンに水彩で色づけしたウマヘタというやつだ。
「ただで描いてくれんのかい?」
「うんんにゃ、ただでねえ。1枚3000円でどうじゃ・・・」
「うんん・・・にゃ、1枚3000円はちと高いんでねえのかい・・・」
「買ってくれたらコーシー飲んだる」
「コーシーはサービスしたるから1枚1000円だな」
「なに!1枚1000円とぬかすか。まあ、しゃーないわい。ほなら1枚1000円で3枚で3000円でどうじゃ」
「こら、そんなにいらんわ。1枚でええ。コーシーもサービスじゃ」
「よし、なら2枚で2000円。それにコーシーじゃ。んなら、文句なかろう・・・」
「文句なかろう・・・ってじいさん。この店の一日の売り上げ、2000円もない日もあるんやでえ・・・」
「よし、わかった。で、どこを描けばいい?」
じいさん、都合の悪い話になると耳が遠くなるらしい。
「ところで、椅子と机を用意せえ・・・。立ったままでは描けんけんのう」
これは第二の中野金次さん(少数派日記「NO161/ウフフフもあるよ」参照)だ。こういう爺さんを見ると、将来の自分の姿がダブり、親切にしておこう・・とつい甘くなる。
爺さん、強引に絵を描き、コーシーを飲む。「おい、ここのコーシー美味いぞ」。そらそうだが、爺さんお世辞も忘れない。
「で、2枚目はどこを描く?」
「んじゃあ、入口の雰囲気でも描いてむらおうか?」
「よし、わかった。んじゃあ、ちょっと待ってろ」と爺さん、また階段を下りる。
この日の店番のチャコに「知り合いなの?」と聞かれ「初対面」と答える。
爺さんすぐにまた階段を上がってくる。
「外は寒いけん、暖かくなったらまた来るぞ、はい1000円ちょうだい」と手を出す。私、自費で渡す。
描いた絵をアップできないのが残念だが、鬼木輝夫で検索すると、画伯の作品がいっぱい出てきます。
本日2/9、店長のMちゃんに見せたところ「どうやって飾るの?」と聞かれたので「段ボールに貼ってトイレに飾る」と言うと「ちゃんと額に入れて飾って」というし、夕方、店に来たトヨジも「俺も上手いと思う」というので100円ショップで額を買い、入れました。
新安城駅の反対側で喫茶店をやっている、同じ安城北中の同学年のHちゃんも、本日、ビリケンに来て「そのおじいさんなら私の店にも来ましたよ。しょうがないから3000円払って、そのお金でごはん食べて行ったわよ」と。流石は流浪のストリート画伯。さあ、次はあなたの店にも現われますよ。