少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

996 帰宅

4/11、朝6時。笹塚の自宅でこれを書いている。
ということはつまり、軍人病院に拘束されてはいない。
吉報、というわけではない。担当のDr・Mが不在で、昨日は診察が出来ず、予定を変更して帰宅したまでのことです。
したがって帰宅ルートも変更した。
名古屋から新幹線で小田原。(格安チケットで通常8150円→7700円)。
小田原から小田急線で東北沢800円。合計8500円で帰宅できた。
時刻は午後7時すぎ。夕食時だが、帰宅しても僕の食事などないことはハナからわかっている。何か食べて帰ろうか。隣駅の下北沢なら、飲食店はゴマンとあるが、東北沢にはほとんどない。荷物を持って下北を歩くのは嫌なので、とりあえず帰宅する。
玉川上水上遊歩道の夜桜が、ああ、今年も綺麗だ。
おっと、危ねえなあ。無灯火のバカ自転車野郎が、進入禁止の遊歩道に入り、後方から僕の真横を猛スピードでかすめていく。事故多発地帯。近所のおじいさんが、自宅前で暴走自転車にひき逃げされ、救急車で搬送されたのは暮れのこと。「こら〜、ちょっと待て」と怒鳴るも、バカはイヤホーンで音楽聞いてるからこっちの声は聞こえない。こんなバカが、駅から自宅まで、わずか6分の道程に2人。今夜はまだ少ない方だが、いつか絶対に逮捕してやる。
さて、我が家に着いたぞ。もともと帰宅の予定はないから、鍵はバックの奥にしまった。玄関前でごそごそしていると、唯一の味方の仮面ライダー2号が中から鍵を開けてくれた。
「ただいま」と小さく言うも、ショッカーと1号からは反応なし。まっ、いいか〜。とりあえずシャワーを浴びるが、なんか様子が変。あれれ・・・僕のの秘密兵器シャンプー・スカルプDが無いぞ。それどころかシェービングクリームも全部ない。外を探すとコンビニ袋にまとめて入れられていた。捨てられたのか・・・?。
夕食は買い置きの「どん兵衛、きつねそば」で決まり。特に問題はない。冷蔵庫を開けたが、飲み物が全くないので、近所の角田屋酒店に行き、サントリーのオールフリー2本と、ゼロコーラ1本を買う。それを小部屋でひとりすする。問題ない。
「働かざる者、喰うべからず」と言う言葉がある。その通りだと思う。異論はない。だから、食事が出ないのは仕方がない。
子供のころ、家はただ(無料)だと思っていた。広い狭い、新しい古いはあるが、誰にでも、無料で家がついてくるのだと思っていた。もしくは、大人になれば、オートマチックに家がついてくるのだと思い込んでいた。家にお金がかかると知ったのは、初めて、自分で家賃を払った時だ。
高校を卒業して半年間は早稲田で住み込みの新聞配達。住み込みだから家賃は発生しない。その後、シカゴの大学では学生寮で半年間過ごしたが、これも親まかせだったので寮費という名目で家賃という実感がまるでない。学生寮を出て、アパートを借り、バイトして自分で家賃を払い出した19歳から、今現在に至るまで家賃人生を送っている。
33歳の時、家賃を住宅ローンという名目に変えたが、自分の所有物になるまでは、基本的に毎月同じ行為(支払)をしなければならない。帰国してすぐに、滞納した2か月分の住宅ローン40万円を振り込んだが、それは評価の対象にはならない。何故なら、家賃を払ったことのない人間は家はただだと思っているからだ。
では無職、病院生活の安藤がどうして毎月20万円も捻出できるのか?それは誰にも理解不能な謎で、僕にもよくわからない。ただ定期的にできるわけではなく、毎月、銀行から催促の葉書が嵐のように来る。これは「mikutyan日記」あらため「mikuちゃんの日記」にあったように「生かされている」「すでに救われている」と解釈する以外にないだろう。
そんな中から海外出張の経費も自費で捻出するのは容易ではない。しかし、たとえば、ドラゴン斉藤さんや、山本先生や、名古屋のMデスクら、慈悲深い優しい方々が、食事やら酒やらを振る舞ってくださるので、何とか生き延びている。自宅に食費まで入れる余裕がないので、食事が出てこないのは、ショッカーが悪いわけではない。
食事は中国でフォアグラ攻撃を受け5キロ増なので、むしろちょうどいい。
仮面ライダー1号2号が、パン屋で無料でもらって来た、パンの切れ端を美味しそうに食べ、また残りを取り合いしている姿を見るにつけ、懐かしい昭和の何も無かった時代を懐古しつつ、寅さんのように心で涙し「みんな頑張れよ、みんな負けるなよ」と坂上次郎さんのヒット曲「学校の先生」のフレーズをひとり口ずさんでみる。
明け方、トイレに入ると、トイパーがダブルからシングルに変っていた。う〜ん、ここまできたか。かなり深刻。ショッカーも努力している。
とりあえず、もう壊れてから4年経つ、ウオッシュレットだけは何とかしてあげたい・・・と常に思っている。
追伸・・・その後、入院用の下着やパジャマを用意しようと思い、物干し場に行くと、およそ2か月前、出かける前に、僕が干した洗濯物がハンガーから外され、床に散乱していた。これは食費とは直接関係ないが、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ということわざの症例。まだ間に合う人は、ちゃんと食費を収め、ご家族様のご迷惑にならないように死ぬまで生きましょう。
追伸2・・・センチメンタルボボ氏より、嬉しい贈り物が届いていた。
「1975年つま恋」伝説の吉田拓郎かぐや姫の12時間ライブのDVD。これはかなり嬉しいぞ。ありがとうセンチメンタル、サンキューボボ。軍人病院はネット環境がない。持ち込んで見させていただきます。