少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

1165 そして空へ還る

去る6/14日、スキルス性胃癌のため58歳で他界されました道子さんのご主人からメールをいただきました。
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道子の夫です。無事16日に葬儀を終え初七日をむかえています。道子の携帯を調べていると分かったのですが、かなり安藤さんの所に希望を託していたようです。残念ながらその希望も叶わず、症状が急変し永眠しましたが、有難うございました。失礼ながらメールにてお礼を申し上げます。
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安藤です。ご丁寧なメールありがとうございます。私たちは、道子さんのような状態から、救われた方を何人も直接知っていますので、道子さんは必ず救われるものとばかり思っていたので残念でなりません。お役に立てず、痛恨の極みです。ご主人さまには、なにかとご不快な思いをさせてしまったかと思いますが、どうぞ、お許しください。道子さんのご冥福をお祈りいたします。
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ちょうどその日も、彼女の祈願のために、新横浜の教会へ出かけていました。
お祈りの間に鑑賞する、体験DVDで、その日も、末期の全身転移癌患者さんの体験が流れていました。彼は当時22歳。ひどい腰痛で入院したときは、もうモルヒネも効かないくらいの末期の骨癌。すでに両肺、肝臓、リンパに転移しており、22歳という若さで進行も早く、医師からは余命宣告され、痛みで一睡もできない状況でした。体験談の中で「食べることも、たとえば、爪を切ることさえ、死んでいく自分には意味のないこと。この痛みから逃れられるなら、早く死んで楽になりたい・・・ずっと、そう考えていた」というところからはじまり、母、兄の熱心なお祈り、やがて宗教を否定していた父も加わり、最後はそんな家族の姿を見て、宗教に一番無縁だった患者本人が、祈り(歩み)を始めて、家族が一丸となって祈りを捧げた結果7か月後に、完治し、手術なしで、身体から癌細胞が完全に消滅した。
5年ほど前の話だが、実名で登場しているため、どこの誰だかすぐにわかり、班長さんから連絡を入れていただき、前橋在住の方なので、できるかぎり早く道子さんの元へきていただき、希望と勇気とパワーを与えてもらう、そんな段取りを土産に「朗報」を伝えよう・・・と彼女の元へ向かったのでした。
僕もすっかり顔なじみになった看護婦さんや医者さんたちが、ズラリ、20人くらいかな・・・エレベータの前に並び、ストレッチャーで運ばれる彼女のご遺体に一礼をする。
「死にました」とデイルームで時間を潰していた僕は、背中越しに、そう声を掛けられてから、息をしない道子さんのご遺体と一緒にエレベータに乗るまでおよそ30秒・・・。意味もわからぬまま、一礼する白衣の軍団にお礼の声を発する刹那もないまま、エレベータは地下の霊安室に到着した。
「苦しまれなかったですか?」
「はい、ほんとうに寝てるように逝きました。気がついたら、息をしていなかった・・・そんなような感じで・・・」
「そうでしたか・・・・」
確か、そんな会話しかできなかった。