少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

1240 その男、少数派につき

ある男がいた。
世間は、その男を少数派と名付けた。
男は正義感が強い。だから「妥協」とは無縁である。
ただし、男の正義感とは、自身の中の価値観で、司法のそれとは異質のものである。
例えば、被害者より加害者を保護する司法。
患者よりも医療機関の方が有利な司法。
国民の生命生活より官僚役人を擁護する司法。
おおよそ、正義とは正反対の司法がまかり通る「陽出ずる国」の一員であるがゆえ、世間を修正せんとばかり、拙文を書き、訴えている。
「国政をツカサドレ」と旧知が言う。
男は首を横に振る。「だって酒もやるしオンナもキライじゃない」。
男は武骨だが、破廉恥でもある。
すぐに週刊誌にやっつけられる。
教育論はかます(説教は垂れる)が、教育者(聖職者)にはなれない。
男は「運」がいいという。数多の窮地を「運」で凌いできた。
人は、それを「実力」のうちというが、男には「実感」がない。
男には職はないが、働いている。それもサラリーマンの二倍〜三倍は。
毎日が夏休みだが、働かない日は一日とてない。
どういうわけか無給が続く。どうしてか?考えてみたが、結論が出ないので考えることを止めにした。
されど、まだ生きている。
「男の精神力はただものではない」と手相とか姓名とか四柱推命とか、各ジャンルの先生方が異口同音でおっしゃる。
だからだろうか、第三者に対しての不当な行為には怒り心頭に達するが、自身に対してのそれは、あまり気にならない。男はよく激怒するが、それは目に余る非礼と不当を目の当たりにしたときのみ。
最近では、汽車のシルバーシートに踏ん反りかってゲームを高じる若人を見ても見ぬふりを決めるようになった。
「お前、それでいいのか」と昔の自分が耳元でささやく。
いいわけない、が「どうしたものか」と、即答できず腕組みをする。
星野仙一を崇拝するのは、きっと似た気性だからだろう。
すると「怒ってはいけません。怒る心に平和は宿りませんから」と宗教の神様が言う。
「では、野盗を野放しにしろ・・・とでも」と疑問が湧く。
「笑顔を与えるのです」と神がこたえる。
天草の少女にはそれが出来るが、東京のオサーンには難しすぎる。
きょう、8月26日は、仮面ライダー1号の誕生日。その男が、友人の山内雅之さんの導きで「霊波之光」に入信した日でもある。
朝、偶然にも仮面ライダー1号と家の中で遭遇した。
「お誕生日おめでとう・・・」
「うん」
「夜、どっかでご飯でも食べに行こうか?」
「いい」
仮面ライダー1号は忽然と部屋から消えた。
その男も、実は生きている。
洗濯機で洗濯もするし、電気釜でごはんも炊くし、トイレで雲子もする。ただし、湯船には気を遣って入らないようにはしている。ここ数年ずっとだ。男には加齢臭があるから、洗濯機や湯船が同じなのは嫌なのだろう。
仮面ライダー1号は理解できるとして、ショッカーまでもが、そうである。
地球征服を目論む、ショッカーとは冷蔵庫の中の陣地獲りも、戦国時代の様相を極めている。
その男の名前は・・・秘密である。