少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2093 横浜医療収容所4(6匹のおっさん)

横浜医療収容所257室、6匹のおっさんが収容されている。実年齢34歳の安藤総理が最年少。
夜9時の消灯から、朝6時の起床までの9時間、自身の小便タイムのほか、30分に一度のペースで起こされる・・・。


仕方ないことだが、朝起きたら冷たくなっていてもおかしくないおっさんが二人いる。食事中の読者さまがいたら申し訳けないが、上と下も垂れ流し状態で、いったん咳き込むと止まらない。おそらく、寝ている間に、自分の唾液が気管支に流れ込むのでしょう。それにしても気の毒。内臓が全部、口から出てくるのではないかと思えるくらいの激しさです。ひとりが一時間に一度でも二人いるから起こされる時間は、一時間に二回になる。さらに予備軍が一人いるので、近いうちに20分に一度の割で発作で起こされる。気の毒だがどうにもできない。そのまま死ぬんじゃないかくらいの勢いで咳き込む。
今も対面のおっさんが朝食をモドした。看護婦が「胃カメラ飲んだことありますか」などと聞いている。食道癌の疑いだろうか?


となりのおっさんは機械を取り付けられている。夜中にピーピーピーと定期的に機械の音がする。「時々、機械が止まって、自分では生きてるのか死んでるのかわからない・・・」と看護師に告げている。


一番窓際のおじいちゃんは完全にボケている。きょうが何月何日で、どうして自分がここにいるかすらわからない。看護婦さんとの会話を聴いていると、ボケてるくせに「あんたは可愛いから、ここに泊まっていってくれんか」とか言って笑わせてくれる。ただ、もう髪の毛も髭もまったくないのに、どうしたわけか、日に何度も電気カミソリでガーガーガーガーと何かを剃っている。いったんスイッチを入れると少なくとも10分は止めない。マジ、うるさい。


問題なのは、もと役人だというわがままなおっさん。やたら声がでかく、同じ自慢話を来る看護婦来る看護婦に話す。安藤総理は就寝前に、荷物の整理をしていたら「やかましい」と怒鳴られた。しかし、そのオッサンは、夜中の2時に目覚ましを鳴らしたりして、他の患者に迷惑をかけている。夕べは、隣の患者とカーテンがどうしたとか、テレビの音が漏れてるとか、就寝後に揉めていた。過日「3人部屋は月3000円だから、もうそっちに移ることに決めたんだよ、大部屋はいろんな奴がいるから落ち着かねえや」というオッサンの声が聞こえたので、「やれやれ」と安堵していたら、看護師に「月3000円じゃなくて、一日3000円ですよ」と言われ「えっ?そうなの?」とオッサン撃沈。
バーカ、お前が一番迷惑かけてんだよ・・・って喉まで出かけたが、典型的な木っ端役人の成れの果て。いままでさんざ、甘い汁吸ってきたんだろうな。
わがまま身勝手自分自慢、まあ、宇宙の法則からいけば、6人中ひとりは、こんなヤツがいるのも自然の通りか・・・。


それにしても、深夜の嗚咽と咳とイビキと屁と糞垂れと文句となかなか迫力あるスリリングな大部屋。夜、咳き込んで眠れないオッサンが、看護婦さんに「昼間に寝るから、夜、寝れなくなるんだよ」と叱られているが、確かにこちらも、昼間、眠くなる。しかし、どういうわけか、咳き込むのは、だいたい夜中に集中する。空気が乾燥していることが大きな原因だが、加湿は菌の拡散になるとのことで、収容所での加湿器導入は基本的にどこも禁止されている。


大部屋ですが、個々のベッドはピンクのカーテンで仕切られていて、誰一人として互いに話などしない。深夜の大合唱より、安藤総理を悩ますのが、部屋が薄暗く、読書するにも、パソコン打つにも、手元が暗くて目が異様に疲れること。自前の手元塔と懐中電灯で照らしているが、目が痛い。なんとか、少しでも明るい窓際に移動したいのだが、順番待ちだそうだ。


明日の朝、誰かが冷たくなっていたとしても、ぜんぜん驚かない。それが現実です。