少数派日記

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“安藤総理の少数派日記”

2376 マスコミに抹殺される医者

透析病院の患者紹介賄賂事件


名古屋の透析病院の収賄で逮捕された赤澤医師ですが、私は一面識もありません。ワイドショーでは、極悪人扱い、無知のコメンテーターも便乗して総攻撃していますが、この業界では、ごく日常的なことで、特別に彼が人非人というわけではなく、私は、逆に彼は音楽を通じて、ボランティア啓蒙活動を継続する立派な行動家であると認識しています。
マスコミは行為を一方的に責め、まるで患者さんに被害が及んでいるかのように報道します。例えば、「透析費用は年間で420万円から580万円かかる」とか、まるで患者さんが自己負担して、その中から赤澤医師が不正の金を受け取るように刷り込んでいますが、患者さんの負担金は月額1万円で、年間12万円のみです。
金額が安いからセーフと言っているわけではありません。元凶は医療報酬制度にあるのです。
日本の病院の8〜9割が赤字。細かいことを書くとキリがありませんが、この悪制度の煽りで、患者は必要な治療は受けることができず、病院や医師は、自身の治療方針に反してもポイントを稼ぐ治療に走ります。
例えば癌患者さんの場合、手術、抗ガン剤、放射線治療。これを拒否する癌患者さんは、基本的に病院には入院できません。ポイントにならないからです。
そして、高い授業料を払い、医師になったにもかかわらず、労働に見合った報酬を得られない医師も大勢います。一般的に、我々が思っている、医師の収入とは大幅にかけ離れているほど低賃金なのが実情です。だから、多くの医師は大病院でアルバイトをせざるを得ないのです。
収賄を肯定しているわけではありませんが、今回の件は公務員扱いというカテゴリーでアウトということですが、謝礼の範疇です。それが長期に渡ったとしても、ごく常識的なものです。医師の方ならわかると思います。
日に3度もシャント手術をする赤澤医師は、それを聞いただけで優秀な医師だと思います。違法が事実なら、それは刑事罰を受けなければなりませんが、マスコミのプロパガンダにされ、彼の今後の医師活動を閉ざすことになれば、それこそ、透析患者さんにたいする影響が懸念されます。
こうしてマスコミにより、有能な医師が抹殺されようとしてる事態に、疑問を感じ、投稿させていただきました。
本日もこれから、重篤な患者さんの依頼で病院に行きます。


(2015/12/05 FBに投稿しました)