少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2913 孤独死物件

12/17-17

人は必ずどこかで死ぬ。増してや東京。
空襲、震災でいたるところで大量に死に、人口増加で毎日人が死ぬ。

大量に。
自宅で、病院で、職場で、道路で、劇場で、地下鉄で。

場所を選べる人、選べない人、それぞれである。
昨日、2時間の外出許可をもらい、徒歩圏内の物件を見た。

築12年のパナホーム軽量鉄骨。杉並区の住宅街に32坪の土地に建てられた一軒家。

5760万円。意外と安い。
わけを尋ねた。独り暮らしのおばあさんがそこで亡くなった。

発見は死後3ヶ月、今年の春。

庭には見事な柿の身がついた木があり、カラスにもやられていない、実に美味しそうだ。
それなりに腐敗があり、専門業者を入れて洗浄した。よって建物の価値はゼロ査定。

相場の坪単価180万円を単純に坪数で計算した。

日本の抱える大きな問題。
事故物件を受け入れるか否かは個人の価値観だからそれはいい。
問題は病院のベッド。
今日の空きベッドは昨夜の死亡者が使っていたベッドです、などという不動産のような告知義務はない。

病院に入院経験のある人は、おそらく死者使用ベッドで寝ているはずだ。
だからといって、おばあさん変死の家は私も遠慮する。

眼には映らない何かが人間にはあるのかな。

 

杉並宗教病院 817 7:30am