少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2992 手術室の換気口とユーミン

2/10-18

手術室の天井の換気口をずっと見ていた。忘れまいと。
ハナミズキ」がBGMで流れていた。

器具と器具がこすれ合う金属音が緩和されるようだった。
「リクエストがあればかけますよ」優しい麻酔科の男性医師が気を使ってくれる。

「じゃあユーミンお願いします」と応える。
「ああ、ユーミンはなかったなあ〜」と麻酔医がいう。

若い手術室看護師がいう。「ユーミンって誰ですか?」
「えええ〜ユーミン知らない世代?」「いくつ?」と僕が尋ねる。

「19歳です」その声が最後となった。

・・・・・

「せ〜の」と数人が声をかけ、私の身体を持ち上げベッドに移動させる。

「なんだめんどくせえな。あそこで手術するんじゃないのか?早く済ませてくれよ」そう思った。
天井の景色が違う。少しだけ開く口を動かした。

「手術、いつやるの?」

「安藤さん、もう終わりましたよ」と看護師さん。

ラグビー部なら誰しも脳しんとうの経験があるだろう。スッポリと記憶がない。

だけど、ある意味気持ちがいい。全身麻酔の起きがけは不快極まりない。

二夜明けた。入院フロアから直通で院内庭園に行ける。

この時期は貸切である。新宿副都心が見える。

カラスたちが飛ぶ。ビルの西側は烏山(からすやま)だ。

小学生時代の夏休みは烏山団地のオジさんの家で泊まるのが楽しみだった。

あのカラスも烏山から来たに違いない。西へ帰って行った。

午後3時から國學院久我山高校中学の音楽部による演奏会が院内のホールで行われた。

素晴らしいの一言。恥ずかしいので必死に涙をこらえた。

うちの次女と同年代の生徒たち。ダブって映る。

自身が高3の冬、早稲田のラグビー部のセレクションを受けた。

田舎のラグビー三流高校の出だ。

同じ学年でも目黒と久我山の選手は光り輝いて見えた。

國學院久我山といえばラグビーのイメージしかない。

その久我山の音楽部の題目の中に「七つの子」が。

先ほど庭園で見たカラスがダブった。あいつも山に可愛い七つの子がいるんだなぁ〜。

そして、自然に沸き起こったアンコール。
ピアノとバイオリンの演奏でいきものがかりの「ありがとう」に続いてユーミンの「ひこうき雲」が。手術室にはなかったけど、ホールで生演奏とは・・・。

これは泣いてもいいですよね。

「ありがとう」ですでにググッと来ていたけど。

病室に戻ると看護婦さんに叱られました。

「先生が探してましたよ〜」と。「いんや〜高校生のコンサートに」とパンフを見せると「ああ、それなら仕方ないわね〜」と優しく対応。

メニュー昨日の晩餐。よく頑張ったで賞のサラダとサンドイッチ。

本日もついてる感謝してます。
みなさま、ありがとうございます😊