少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

3103 左悶二毛作論

5/4-18

FBFのみなさま、おはようございます。
GWGWGWGWGW・・・
私のように、毎日がGWの人間て、結構いると思うんですよ、時勢がら。

昔でいうGWて、読売vs大洋だったわけで、ホエールズがどうしてWなのか、わかる子供は少なくとも私の回りにはいませんでした。今でこそ、ハマだのベイだの言って女子に大人気ですけど、我々の頃は左門豊作ですよ。今から思うと凄いネーミング。阿蘇山大噴火で飛来する溶岩石を木のバットで打ち返し、打撃練習をしたという熊本工業高校川上哲治の後輩にして荒木雅博の先輩。継ぎ接ぎだらけのユニフォームに貧しい6人の弟妹を連れての背番号99。丸メガネのイモにいちゃん、バリバリの熊本弁にして堅物童貞。女子が寄り付く要素ゼロ。

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あの時代、大洋ファンに女性が居なかったのは、川崎球場に女子トイレがなかったせいもあるけれど、梶原一騎川崎のぼる、両先生方のキャラ造りの影響が99%を占め、巨人の星ごっこの左門豊作役は、1・デブ、2・メガネ、3・坊主頭、4・イモ顔、5・貧困、6・子沢山、7・下駄に腰手ぬぐい、8・ニキビ、の要素のうち2つ絡めば完全に、決まり、それは差別、イジメ以外のナニモノでもなく、左門豊作役に抜擢されたガキはたいがい最後に泣くというオチでした。

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ところがですよ、巨人の星の最終回を改めて見直してみて驚きました。あの日の中日vs巨人戦、9回2アウト、27人目の打者は、星の盟友、代打・伴宙太。三塁コーチャーズボックスには星一徹鬼コーチ。マウンド上の星飛雄馬は、左腕の全筋肉完全断裂という、野球はおろか、今後、左腕が一切使用不能になるかも知れないというリスクを抱え、それでも巨人の星になるために、大リーグ3号を投げ続ける。

「星くんやめんしゃい!」「星くんやめんしゃい!」
4万大観衆の中、通用口の金網にしがみついて、たったひとりだけ、星の左腕を案じ、声を枯らせた男がいた。左門豊作である。
この男のみが、心の底から、星くんの安否を心配していたのです。花形満などはスタンドから高見観戦ですぞ。

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余談ですが、左門豊作は新田たつお先生の「満点ジャック」という作品で、阪神の東大一(はじめ)投手を打ち砕く秘密兵器として東大受験生の左悶二毛作として復活。当時の巨人・王監督ナボナを持参して熊本の左悶宅にスカウトに訪れたという後日談があります。貧しい弟妹たちが、契約前に王監督ナボナを食べてしまったという理由で巨人と契約。ところが田舎者故、後楽園と甲子園を間違えて、甲子園の阪神ベンチに行ってしまったのです。

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その後、巨人との契約で大金を手にした弟妹たちは遊び呆けてグレてしまいました。人生の縮図です。

私は、先日の松坂大輔、4212日ぶりの日本勝利に感動しました。というか、松坂大輔の怪物たる所以を改めて思い知らされた気持ちでした。桑田、牛島ら、栄光からどん底へ、そして長いリハビリの末、また復活。体力もさることながらその精神力に敬服です。

ただし、本人の努力が大前提ですが、その裏には家族と経済的な支援があってこその復活劇です。長い年月を独りで克服することは本当に困難なことだと思います。

ましてやスター。スポットライトを浴び続けて来た人種の末路の悲劇は歴史が知っています。今、私が心配しているのは清原選手です。清原選手に、左門豊作はいるのでしょうか? たぶん否です。自業自得という人も居るかも知れません。しかし、その根本の原因をこしらえたのは清原和博18歳の秋の、王・巨人にあると私は睨みます。

かつて、球界は高野光、伊良部秀輝他、何人かの球童たちを失いました。自死は、いわゆる精神の破綻。いろんな想定外が起こり、それに対処できなかった未熟さは個人の責任かも知れませんが、高野さん、伊良部さんに共通していたことは家族との疎通でした。ただ、それは我が家も同様でよくあることだと思います。

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問題は左門豊作の存在です。左門豊作を求めても彼は来ません。田舎者ですから道を間違え、違う人の家に行ってしまいます。
どうか、自分自身が誰かの左門豊作になれたら、それは本当に素敵なことだと思います。
本日もついてる、感謝してます。