少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

3346 靉靆たる関係

5/7-18

FBFのみなさま、おはようございます。
昨日の原稿消滅の教訓を活かし、本日から、クマちゃんご指摘の通り、メモに書いてから転載します。
なお、日々の投稿は安藤裏総理の社会派エロブログ「少数派日記」にてアーカイブスでご覧になれます。検索にキーワードをぶち込めま、いろいろ出てきます。オモロ〜なのはわかるのですが、運転中と歩きスマホ読みはご遠慮くださいませ。ポケゴーならぬ「ショスハー運転」はヤバヤバです。

さて、連休明けの日本列島、靉靆(あいたい)たなびき渡る霞の中に慈光洽(あまね)き御姿を拝み候。(泉鏡花・一景話題より) 5月7日、月曜日、明け方のTokyo City。

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靉靆(たなび)き渡る霞たちが、6000℃の太陽を優しく包み、連休明けの人びとの倦怠を直射せず、太陽からの素粒子エネルギーが人皮を通過し、60兆個の細胞をひとりずつ揺り起こしてくれる宇宙の神秘。陽水さんが唄う「母親みたいに心が通わない目覚まし時計」ではなく、イルカちゃんの「あなたがねむってる部屋の窓の カーテンをそっと 開けてあげたい そうしたら あなたはウム・・・朝が 一番好きになるばず」(サラダの国から来た娘)を所望するイマジン(理想人間)、安藤裏総理。

選りに選って日本人、そして美しい日本の言葉たちよ。

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東京神田駿河台に白雲が靡(なび)いていたのが大正9年。それを目撃したのが、児玉花外。
するとそこに「まゆひいでたる若人が」現れ、「時代の明け」という鐘をゴ〜ンゴンと撞いたそうです。ふ〜ん、なんとなく、おぼろげにイメージが。

問題は「まゆひいでたる若人」とは何者か?
まゆゆ好きな老人」なら、寸分の狂いもなく私のことですが、微妙に違うみたいです。
漢字で書くと「眉秀でたる若人」さらに???。
「眉秀(ひい)でたる」う〜む。「眉濃いでたる老人」なら私のことですが、とくに眉が秀でている自覚はありません。よく褒められるのですが、あまり嬉しくもないかも。

ところがですね〜、調べてみるとなんと「凛とした美しい眉は意志力の強さや頭脳明晰な印象を与えるので、そういう優秀で美しい若者を讃える言葉として使われている」そうです。いや〜、なんか照れますな〜、そういうことでしたか〜。

さらに長崎西高校の校歌。
「こころは清く凛として 眉秀でたる若人 眼(まなこ)はひろく 陰翳り(かげり)なく 叡智は薫る」
眉は、眉を上げる、眉をひそめるなど感情と感覚、感性のアンテナを表す部位。 そこが秀でるということはすなわち、
 ① 額のチャクラが開き、先見性、透視力の優れたるさま 。
 ② きりり と 凛とした佇まい
 ③ 自律し自立する人生への決意
ま〜じ〜か〜。いかんいかん、自慢話になってしまう。

なにを書こうかと思ったかというと、大正9年神田駿河台には、木造二階建ての明治大学の校舎が一番背の高い建物で、丘の上に立つと、白雲が靡いていた、という風景をイメージしたいのですが、昨今はビルビルビル。地震大国ニッポン、高層への憧れは鳥に託し、技術という大義の裏の利権を放棄し、人智の限界を知り、人間らしく地を這う生活に回帰したら、どんなに心安らかで、陽の光を万人平等に浴びることができるかと憂う。

白雲なびく、とは、すなわち、白雲が風により、流れる様子。旧態依然として来た日本を白雲の流れにたとえ、眉秀でたる若人の風(力)で前へ進ませよ、という意。志賀直哉の「夜明け前」を読めば、おそらくそんなことが書かれているに違いない。(私は読んでいませんが)

そこで日本語の美しさ。「靉靆」(あいたい)。漢字検定云々は知らないが。

お爺さん(安藤更生)の書いた「銀座細見」の中の「女給の生活」の項から引用させていただく。大正〜昭和初期にかけて、銀座界隈のカフェおよび酒場風俗のウエイトレスもしくはホステスのことを女給と総称していた。

以下引用。

そんなのが新宿二丁目あたりの二階借の家へ帰ると、褞袍(どてら)に懐手をした安会社員みたいな男のそばへクッ付いて、
「アラ、未だ起きてたの。遅かったでしょ。坊や泣かなかった?」
とかなんとかやっているのである。
最近の築地、北紺屋両署の調査によると、銀座全体で女給1385人のうち、有夫のものは486人だった。この統計によると十人のうち三人は亭主持ちということになる。だがこれは天下晴れての亭主の数なので、このほかきわめて天下晴れぬ靉靆たる関係にあるものが随分あるわけだ。

以上「銀座細見 昭和6年著作 中央公論社」より。

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「天下晴れぬ靉靆たる関係」

先に投稿した、同棲時代の看護婦さんを思い出します。

靉靆・・・①雲が盛んなさま。②表情が暗いさま。③暗い気持ち。④あいまいではっきりしない様子。⑤メガネのこと。
「靉」は雲がまつわりつくさまで、「靆」は字義不明、どちらの字も単独では使わず、この熟語がほぼ唯一の使用法です。

「メガネ」に関しては、普段かけていることを意識しないメガネも、ものすごく曇るととても存在感が増すので、もともとは曇った状態のメガネのことをさしていました。

文豪たちも用いています。

逍遙子が批評眼を覗くに、ハルトマンが靉靆(めがね)をもてせばや。
森鴎外 柵草子の山房論文」

老人が靉靆(めがね)の力を借るが如く、わたくしは電車と乗合自動車に乗って向島に行き、
永井荷風 百花園」

東の山の上に紫の雲が一つ一つ湧き出して、右に左にゆらゆらと靉靆(たなび)きはじめました。
夢野久作、海若藍平 雪の塔」

ここで一句

白雲靉靆(たなび)く、南平台。 (病棟5階から見下ろす中野区南平台)
眉秀でたる老人が、拭くや、靉靆(めがね)の曇りたる。
件の看護師、靉靆(あいたい)たる褞袍(どてら)との関係を燻(くすぶ)るも、
氷見の港より取り寄せたる、故郷(こきょう)の鰤(ぶり)に、想いを馳せ、
眉毛老人の靉靆(めがね)をそっと拭く。

美しい日本の言葉。

本日もついてる 感謝してます。

 

 

続・靉靆(あいたい)

病窓から新宿消え、靉靆たるさま。
眼下のユンボ、緑をえぐり、コンクリを剝きだす。
病い人(やまいびと)、相変わらずや、
早い夕食を待つ。 平成芭蕉

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