少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

3290 B29と富士山

1/31/18

1/14日本時間。古い話で恐縮ですが、JAL006便JFKHND、座席は45J、私の指定席(意味は次回)から。

美しい富士と日本の翼をコラボさせたかったのです。
この風景は、私の想いをいつも複雑にさせます。
何度も書きますが、私はアメリカが嫌いです。
この風景に触れるたびに、気持ちが沈むのです。

理由は何故か?
実はJALのこのルート(もちろんJALだけではなく、全航空会社がほぼ同じルート)、房総半島沖あいから旋回して木更津上空から降下して、東京湾を経て羽田に向かう(成田も同じ)。

これ、B-29爆撃戦闘機と同じルートなんです。
昭和19年から終戦まで都合106回に渡る焼夷弾の投下で、東京は焼き尽くされ、10万人以上の人が、生きたまま火だるまとなり、苦しみ殺されました。

私の祖先の実家(雑司が谷日本橋)も完全に燃え、父親が避難した防空壕にも焼夷弾が直撃して、何人もの人が犠牲となりました。

戦争を一括りに語ることはできません。ただ、私が見た、この光景は、これから大量殺人に向かうB-29の乗組員が見たものと同じ光景なのです。
最初は夜間奇襲攻撃ゆえ、富士山は見えなかったと思います。しかし、戦局悪化につけ、日本軍の迎撃部隊は疲弊し、B-29は堂々と昼にも編隊を組んで、我がもの顔で東京上空から、爆弾を落とし続けました。

皇居や重要文化財には落とさない細かいレーダーの技術も確立され、高度からして、逃げ惑う人間をコックピットから目視できたと思います。

当時の彼らの心境は、それは日本軍を含め、異常でなければ成せる業とは思えません。焼夷弾を落とした兵隊に罪があるとは言いません。軍命令ですから、自分がその場に立てば従う以外に道はないでしょう。

悪党を殺すのに躊躇も容赦も要りません。
しかし、罪無き善良なる老若男女の大量殺人、これはどうか?
殺す側にもそれなりの呵責が、その後の人生においてつきまとうのは必至、そう願いたい。

機長から着陸態勢のアナウンスが流れるたびに、窓際をリクエストする私は、眼下の房総半島を凝視して、B-29の乗組員の心境を探るという、ほとんど意味があるとは思えない作業を、かれこれ20年以上も続けています。

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