少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

5649 一杯のお粥と二本の水 終章

2/26/21

『一杯のお粥と二本の水』その9 最終章

 メニエールに襲われるたび、低気圧のない世界(土地)に移住したいと、激しく思う。もうこれでもか、と思うほど、吐き、胃液がまた吐き気となる。ベッドにいても荒波に揺られる船酔いのようだ。最後に日本で船に乗ったのは18歳の時の青函連絡船。あとは隅田川の屋形船に3回ほど。中国では広州と香港の連絡船(約60分)には定期的に乗った。まだbeforeメニエルの時代だ。
 飛行機が怖いという人がいるように、afterメニエルから船が恐ろしくなった。念願だった自衛隊の観艦式にも誘われたけど、停泊中の船でさえ、波で揺れるので断念した。

 水が飲みたくてもボトルのフタを開けられない。二本運んでくれた1号に開けて置いてもらえばよかった。漏らした小便で汚したパンツとズボンは脱いだ。しかし、持ってきてもらった着替えのパンツ履けるほど、身体は動かない。下半身はスッポンポンだ。とにかく誰かが家にいてくれたということは、まだツキがある。腹はまったく減らない、というか、食べたその場から吐くだろう。

やがて時が経つ。
二日ないし三日。どんな時も、私の中に、ユーミンちゃんの歌、声、メロディが降りてくる。それが回復の兆しだと認識した。

写真1。これが朝陽に見えるか夕陽に見えるか?答えは朝陽です

♬ 朝陽の中で微笑んで 金のヴェールのむこうから 夜明けの霧が溶けはじめ
ざわめく街が 夢をさます(中略)
時の流れが とてもこわい 宇宙の片隅で めぐり逢えた喜びは
うたかたでも 身をやつすの
朝陽の中で 抱きしめて 形のない愛を包み込んで ♬

『宇宙の片隅で 巡り逢えた喜び』
私は客観的な立場から見下ろすと、かなり可哀想な家族関係にあり、粗大ナマゴミ人間扱いで、軒下の野良猫以下の扱いです。仮に自室で絶命したならば、異臭が近所から指摘されるまで、間違いなく放置です。
それでも、宇宙の片隅で、巡り逢えたことを喜びに感じるのです。巡り逢えた当時のこと、子らが、まだバブバブだった時期を思い出して、ドーパミンを出して、ひとり快楽にふける、必殺技を持っているのです。

写真2、3。

ユーミンちゃんにはただただ敬服です。現在いる地下室では空の色とは無縁です。空、すなわち宇宙。永遠無限のキャンバスにユーミンの歌詞という名の絵の具で染められていく。はじめて曲を聴いた衝撃に、つまり楽しき高校時代に時を瞬間に戻してくれるパラレルワールド

♬ 夜明けの雨はミルク色 静かな街に ささやきながら 降りて来る 妖精たちよ
誰かやさしくわたしの肩を抱いてくれたら どこまでも遠いところへ 歩いてゆけそう (中略) 夜明けの空はブドウ色 街のあかりを ひとつひとつ消していく 魔法つかいよ いつか眠い目をさまし こんな朝が来てたら どこまでも遠いところへ歩いてゆけそうよ ♬

♬ ベルベット・イースター 小雨の朝 光るしずく 窓にいっぱい
ベルベット・イースター むかえに来て まだ眠いけどドアをたたいて
空がとってもひくい 天使が降りて来そうなほど いちばん好きな季節 いつもとちがう日曜日なの ♬

写真4。

こちらが夕陽です。
夕焼けは、ただそれだけで、寂しくなります。
特に都会人、ビルや地下室で暮らす人間は、夕焼けに触れることなく夜を迎え、縄文人が恐れていた闇の世界への入り口、に気づかず、エジソンの恩恵を当たり前のように享受し、結果として皆が大反対する東電原発の世話になっている。
夕焼けが寂しいのは綺麗だからだ。
あの綺麗が、誰も止められない地球の回転で、あと数分で消滅することを誰もが知っている。愛しい人、ペットの生命と同じだからだ。明日は来ない生命。それがあることを知っているから。

♬ 夕焼けに小さくなる くせのある歩き方 ずっと手をふり 続けていたいひと
風に乗り飛んで来た はかない種のような 愛はやがて来る 冬を越えてゆく
(中略)
ふるさとの両親が よこす手紙のような ぎこちないぬくもりほど 泣きたくなる
きみはダンデライオン 本当の孤独を今まで知らないの
とても幸せな 淋しさを抱いて これから歩けない 私はもうあなたなしで ♬

写真5

 両国時代は荒川河川敷。四谷時代は上智大学グラウンド。日刊現代時代は天王洲グラウンド。千歳船橋時代は砧公園グラウンド、がフランチャイズ。草野球が唯一の楽しみでした。またやりたいなあ〜。中原に頼んで、玉拾いでいいから混ぜてもらおう。
 この歌が出てくれば、そろそろ復帰のきざしです。

♬ (前略) まだ季節浅く 逆もどりの天気もあるわ やっと気づいてくれた その心の行方のように (中略) ちょっと高いフライ 雲に溶けてボールが消えた 今日はじめて見た あなたがまぶしい草野球 ♬

「こうちゃん」(2号の呼び名)
「なあに?」
「パパにお粥作って」
「わかった」

最後に、作ってくれたお粥と、持ってきてくれた二本の水の写真を掲載しました。
気分は最悪でしたけど、神様がちゃんと褒美をくれたのだと。普通の人の感覚からすれば、むしろ当たり前のことかも知れません。
しかし、こういう状態にあるからこそ、日々の宇宙からいただくメッセージや、ユーミンの描くキャンバスの彩に何かを深く感じるのだと思います。

本日2/26日、2月は今日を入れてあと3日。

先ごろ自分プロジェクト『fa30y』をスタート(準備中)させました。
正式名は「for another 30year」です。
自分の生存年月目標は99年+alphaで100歳です。が、現状は杖無しでは歩けません。昨日も一昨日も階段でコケました。手すりが生命線です。右耳も聞こえず、激しい耳鳴りに苦労しています。

で、自分を追い込むことにしました。
ハードな時代に戻り、眠っている細胞を呼び起こす作戦です。
どこまで続くかわかりません。挫折もあるかもです。
しかし、コミットすることで、乗り越えたいと思います。

実は昨日、スポーツジムと契約しました。
笹塚のスターツフィットです。老人専用コース、平日6:00〜20:00まで使い放題、3800円/月です。3/1から半年契約。短時間でも、週5日は通うつもりです。

これまで「一杯のお粥と二本の水」にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。感謝いたします。

f:id:chamy-bonny:20210226214514j:image
f:id:chamy-bonny:20210226214534j:image
f:id:chamy-bonny:20210226214538j:image
f:id:chamy-bonny:20210226214523j:image
f:id:chamy-bonny:20210226214519j:image
f:id:chamy-bonny:20210226214527j:image
f:id:chamy-bonny:20210226214531j:image