少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

5689 道明寺と草餅

3/3/17

神保町午後、出版社で打ち合わせ。女性社長から「今日は桃の節句ですから🍑」と道明寺と草餅が。
当方、ミーハーと言われようと、スタバ大好き、美味しいと思う、&、和菓子とは粋な計らい、本日、お雛様を感じる余裕なし切迫に和み風候。
「安藤さん、どうされました。コーヒーには合わぬやも知れませぬが、ささどうぞ」
「ありがとうございます。美味しそうですね」
「安藤さん、遠慮せず、どうぞどうぞ」
「かたじけない。されど、大変失礼かと存じますが、このお菓子、いただいて帰っても構いませぬか?」
「なんと申されましたか?お持ち帰りになりますと」
「いかにも、お恥ずかしい限りでございますが、このような美しいお菓子を、ぜひとも、家で待つ娘たちに見せてやれるものならば、と思いまして」
「娘さんがおられると・・・?」
「はっ、六つと九つになる娘が二人。桃の節句と聞き、雛も用意できぬ無粋な父親ゆえ、せめて、このような美しい菓子だけでも届けてやれればと。誠にお恥ずかしゅう話でございますが」
「おお、そうでしたか、そうでしたか。これ、佐吉や」
「へい、なんざんしょ、女将さん」
「なんざんしょじゃないよ、このトンチキ!これ持って淡路町の近江屋行って、ありったけの桜餅買っといで。金平糖も忘れるんじゃないよ!」
「ヘ、へい、がってん寿司
「お、女将さん、そこまでしておくんなくとも」
「本当に無粋な男ですまないねぇ、あの佐吉って若い衆。根は悪くないんだけどね、察しが悪いというか、気が利かないっていうか、ホントにねぇ」
「女将・・・」
「なに、たそがれてんのさ、清兵衛さん。いつものあんたらしくないよ、ささ、お顔をお上げなさって」
「女将、かたじけない。この歳になって、まだ仕官のあてもない浪人ゆえ、幼な子と妻に迷惑のかけ通しの身ゆえ、この情け、身に染み入る思いでございます」
「なに言ってるのさ清兵衛さん、困った時はおたがいさま、持ちつ持たれつ、ここは神田のど真ん中、水くさいってもんじゃないのさ」

というわけで、道明寺と草餅、お土産にしてもらい、我が家で待つ女子高生と女子大生に渡しました。

んなわきゃないけど、私の子供時分はそういう時代でした。

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