少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

079  落合初仕事

私の知る限り、落合監督がはじめて仕事をしたと思われたのが、昨10日の神宮での最終戦、あの疑惑の逆転ホームランです。
落合中日には興味ないので応援する気はないのですが、やはり立浪さんと井上さんの最後は見届けたいと思い、自転車を走らせました。
吉見一起投手とヤクルト・館山昌平投手との最多勝争いは球場に着いてから知った事実ですが、勝ち投手の権利を得て、吉見が降板。青木も宮本もいないヤクルトの打線を見るにつけ、逆転される可能性は限りなくゼロに近い状況でした。
立浪、井上が出るまでは、単なる消化試合。両軍選手のみなさんCSまで怪我をなさらないように、のんびりとおやりなさいと思いつつ持ち込んだ90円の発泡酒を片手にぼんやり観戦。ヤクルトの攻撃になり、トイレに立とうと思ったところ、日本シリーズパーフェクト略奪投手・山井大介さんが登板。で、「山井の呪い」を見てやろうと、トイレを先延ばしすることにした。
それにしてもいきなりでした「山井の呪い」は。
私は打球が飛び込んだレフト側のセンター寄りから見ていたが、打った瞬間ファウルとわかる弾道で、打球の落下付近にいた中日ファンも全員ファウルと確信して何のリアクションもありませんでした。
で、レフトの和田さんが「ファウルだファウルだ」とアピールしている姿を見て「エッ」と事態に気がついたというのが現場の状況です。
報道ではバックスクリーンにビデオ映像が流されてから落合監督が抗議に出たとありますが、抗議はホームランの判定直後からはじめられていて、誤審した佐々木三塁塁審の説明と報道発表は事実ではありません。
流された打球の映像は22026人の観客プラス関係者、4人の審判も全員見たはずなのに、それでもファウルという根拠はどこにあるのだろうか?微妙な打球ではなく完全なファウルでしたからね。
この出来事を唯一一面で取り上げた東京中日スポーツを久しぶりに購入して読みましたが、記者席で目撃していたはずの担当記者の見解は何故か一行も書かれていませんでした。記者さんあなたの目にはどっちに見えたのですか?
佐々木塁審は「私が本塁打と判断したので本塁打です」とマイクで意味不明の説明をし、トウチュウのコメントでは「試合後にビデオではっきりとホームランと確認した」と自信満々に語ってる。それならば、落合は5分を経過した時点で問答無用の遅延行為で退場のはず。選手をベンチに引き揚げた時点で審判は「没収試合」の権限を行使することもできたはず。
ところが審判団は落合の抗議を規定の3倍以上の17分間にわたり、受け付けた。それはどうしてなのか?自分たちに「誤審」のうしろめたさが一分もなかったと完全に言いきれるだろうか?
この試合は単なる消化試合だが、それだけでは済まされない。
プロである以上、成績の結果でしか評価されない。成績の結果はイコール年棒という金銭的な商品価値だ。言いかえれば商品価値をどれだけ高額にするかが、プロとしての存在価値でもある。
最多勝利投手賞は6球団で登録される約200人の投手の中のナンバー1ということである。今年だめなら来年があるさという甘いものじゃない。セ・リーグの記録をざっと調べてみても2年連続で獲ったのは23年前の北別府投手まで遡らなければならない。逆に吉見と争っている館山投手が本日のG戦に登板して勝ちがつけば2年連続となり、同時に23年ぶりの連続タイトルホルダーとなる。
打率でもそうだが、1位と2位には雲泥の差がある。タイトルホルダーはファンが手にする野球名鑑の一覧表に永久に名前が刻まれるが、2位の選手は本人以外、いつかは誰も忘れてしまう。極論を言えば2位も200位も大差ないのである。
翌年の年俸にもタイトル獲得とそうでないとでは数百万円単位、あるいは千万円単位で上積みが変わってくる。その年報が翌々年の年俸の標準になるのだから、吉見クラスの選手は今年のようなビッグチャンスを絶対に逃してはならないのです。
吉見は入団4年目の25歳ですが、1年目の1500万円から2年連続でダウン。昨年は10勝して1200万円から3800万円に格上げされました。だから今年が10年先までを見越したターニングポイントになるわけです。
落合は本人の現役時代の経験から人一倍個人タイトルこだわるので、今季の功労者・吉見に対しては、なんともタイトルホルダーにして来季への自信につなげたいと当然思ったことでしょう。それも明らかな「誤審」だけに強気です。
とくダネの小倉智昭キャスターは今朝のオープニングトークでこれを取り上げ「一個人のタイトルのためにここまでこだわる落合監督は偉い。もしかしたらクライマックスシリーズを見据えて、選手の士気を高める意識もそこにはあったのかも知れません。こうなると第一ステージはどっちが有利になるのかわからなくなってきました」と述べました。
小倉さんは野球通ですが西武のことにしか興味がないみたいで、もし中日が今のヤクルトに苦戦するようなことがあれば、Gには到底勝ち目はありません。「選手の士気」は山井の一件でいまだに盛り下がっていますから「今さら」という感じです。
さらに小倉さんは「落合監督はあまり多くを語らず寡黙なところが、僕は好きなんです」と申しておりましたが、監督としてスポーツマスコミに必要なこともしゃべらず報道陣とまともにコミニュケーションもとれない人物は「寡黙」とは言わず「変わり者」と呼ぶのです。
事実、昨夜の一抹もどこの新聞にも落合のコメントはありませんでした。監督の見解も知らされないとはおかしな話です。
17分間、抗議したということと選手を全員引き揚げさせ抗議したという事実に関しては、「監督の仕事をした」と認めますが、報道陣を無視する態度、ファンをファンと思わない姿勢は「監督」として容認するには至りません。