少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

540 私的近況報告12

くそ寒い上海に居ます。報告11の続きです。お忙しい方はスルーを。
さてさて、トランクの鍵も開き、これで上海に行ける。
「アンドさん、昼メシどないするや〜」とお目目パッチリのオッサン関西弁S嬢が言うので「あんたにまかせまっせ〜」と答える。「ほならワッシの知っとる店でええでっか?」というので「無論」と答えた。
いやはや、路地の奥にある入口のみの看板もない店。「ねえねえSちゃん、ホンマにこの中に店あるや?」「あるで、どないしたん、アンドさん?」。毒を食らわば皿までの心境でついて行く。
うわっ!狭い店内に客がひしめいている。席がなくしばらく待つ。
「アンドさん、何喰うん?」「ワシなんでもええねん、アンタ選んでちょ。辛いのはダメよ」「ほなら広州にない南京料理頼んだる。それでええか?」「それでええ、それでええ。でもアンタの日本語おもろいな」
「ワッシ日本語めっちゃヘタクソやねん。そやからな、そのヘタクソな日本語がかわいいって、オッサンがみんな言うねん」「いや、その可愛い顔で、その関西弁はめっちゃ可愛いで。わしも言うたろか、Sちゃん可愛いねえ」「アンタ無理して言わんでええで〜」
さてS嬢が頼んだ料理は2品。最初に出てきたのはキャベツと肉炒め、日本でも馴染みのある「ホイコ―ロ」。ところがS嬢「これホイコ―ロとちゃうでえ、南京しかない料理や」と。確かに見た目はそうだが、味が違う。キャベツの芯がやたら多いのだが、とにかくキャベツそのものが柔らかい甘味を帯びている。歯ごたえも硬くなく柔らかすぎず。僕には味噌を使っているとしか思えないのだが、味付けは醤油だという。いや〜美味。そして、どのテーブルにもある、大人気の料理。洗面器くらいの器に入った、なんだろう、名古屋の土手煮のような色をした料理。うわっ、辛そうだし、こんなに大量に、2人で食えるんかい?と思ったが、美味すぎて、結局2人で平らげてしまった。
ややとろみのある赤味噌色の煮汁の中には、さつまいもから作った、歯ごたえの旺盛な南京特産の麺(稲庭うどんくらいの太さ)と、一匹、丸ごと素揚げしたような白身魚(なんの魚かは不明)が、絶妙なバランスで煮込んである。「これは、ワシ、初めて食べたや〜。Sちゃん、これ日本でやったら流行るでえ〜」と言うとS嬢さっそく老師(店主)を呼んで「これどなんして作るんや?」と中国語で。今度こそ「味噌入っとるやろ」と尋ねると「南京に味噌はない。味付けは全部醤油です」と店主。料理の名前も店名ももらったけど、中国漢字でパソコンに反映できないのが残念。ビール2本飲んで2人で80元(1000円)はこのあたりでは高級料理。
「もうここでええよ、あとはタクシーで行くから」という僕に「ワッシアンドさん、心配やねん。駅までついてったる」とS嬢もやっとつかまえたタクシーに乗り込む。ホンマに優しくてエエ子や、ムム、もしかしてワッシに惚れたか・・・とまた生来の妄想癖が・・・。(つづく)