少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

610 ps中国2

ところが、今回は本当に酷かった。
今まで、こんなにも好きだった中国が、途方もなく嫌いになった。
負債総額1億7000万円+α。上海日本レストラン「G」の件だ。
どんな騙され方をしたのかは仔細には書かない。面倒くさいし、思い出したくもないし、複雑なので、時がきたら書くでしょうが、今は書かない。中国、及び中国人だけが、悪いのではなく、そこには「超」のつく無責任極まりない日本人も含まれている。
そもそも人生、人の生きる道は「自他共栄」が最低条件。他人(ひと)に損を与え、己のみが利を得るという行為は人道違反である。もちろん意に反して、結果してそうなるケースだってある。しかし、最初からそうなることを画策してコトを進めることが「詐欺」という列記とした犯罪行為であり、それをわかっていながら、自分にもおこぼれ的な利があると見るや黙って見過ごすことも「詐欺幇助」という同罪に値する行為である。
これにまんまと嵌められたK会長自身にも隙がなかったわけでもない。日本で100戦錬磨の手練であるが故の油断だった言わざるを得ない部分もある。損益金はグループ全体の収益から赤字決済で、課税対象から除外されるため、個人と違い、痛手はまだ回復できる範囲内だろう。それでも、純粋な失敗ならばまだ納得がいくが、嵌められたという印象が事実としてあるため、この悔しさ、やるせなさは拭い切れない。
上辺だけの現場しか知らない日本本社は、こうなった原因のすべては現場スタッフの能力の無さが問題だったと、誤解している。つまり倒産の一番の原因は現場の長であるS店長の責任。管理能力、経営能力、つまり「やる気」の無さが、すべての原因だった・・・と。
僕も昨年、上海に行く前の段階では、そのように聞いていた。だから、上海に行った当時、S店長とは、そのような先入観から接してしまった。
確かに店の照明も暗く、店員にも活気がない。メニューも不細工だった。あれも変えよう、ここも変えよう、ここをこうしよう、というハード(外見)な部分は多々あった。
ただ、S店長というソフト(人間)を変える必要はまったくなかった。彼は本当によくやったと思う。N料理長を含め、日本人スタッフ2名はこの一年365日、一日も休まず、しかも朝10時の支度から深夜0時まで、一日約14時間、一円の給料も受けずに再建に奔走し、日本本社からさんざん怒鳴られながらも営業に尽力してきた。先に一年と書いたが、時間的には一般労働の二年分に相当する。しかも、業務用白衣、皿、食材、販売用の酒類などはS店長が自腹で購入した分もある。さらには、高額な家賃と人件費もN料理長とともに、自分たちの預金を切り崩し、建て替え払いもしている。どこの世界に「やる気」のない人間が一年も、あるいは二年も無給で働くというのだろうか?そんな人間を見たことがある人がいたら教えていただきたい。ぜひ、友達になりたいと思う。(つづく)