昨日記載した通り、今夜はドラゴン斎藤さんが、六本木のグルメに招待してくださった。メニューを報告する前にドラゴンさんの近況を書いておきたい。
ドラゴンさんの仕事は工業系新聞の広告営業部。現在、東日本大震災の被災工場の支援策として、中古の工作機械を日本全国から被災地へ無償で送られないか、というプロジェクトを行っている。被災した宮城県はお母さんの出身地で知り合いも多く、中には大きな被害に遭われたご親戚の方々もいるそうだ。だから、先日の支援物資依頼の件で、この日は飲む前に義援金もお預かりした。
会社の方も、今回の災害で広告収入が落ち込み、酷い状態だそうだ。これは全国的に各業種が、そうなっている。
さて、ドラゴンさんが招待してくださった店は、何やら高級感漂う洒落た店。あの海老蔵が血まみれで逃げ込んだ路地にある。ふっと気を抜くと、通り過ぎてしまうような小さな看板だが、薄暗いエントランスをすうっとくぐると奥行きは深い。「私も時々通り過ぎちゃうんです」という綺麗なウエイトレスさんに、軽口をたたくには高級すぎる店内にいささか緊張。
まずはサントリーモルツの生で乾杯。薄氷でできたような薄ガラスのグラスがごっついオッサン２人にはまず似合わない。
前菜は、合鴨のパストラミ苺のせ、生ウニと生湯葉の柚子ポン酢ジュレ、葉野菜のサラダ。つづいて、本マグロ赤身のお造りと加茂茄子のラザーニア。京水菜と山芋と鶏ささみの胡麻サラダ。季節のタジン＝本日は真鯛と有機京野菜のスープ蒸し。（これは初めて食したが、タジンはモロッコ料理でタジンとは鍋という意味だそうだ。見たことのない円すい柱形の陶器の蒸し器で出て来た）。主菜は米沢牛のサーロインステーキ、わさび醤油、美味。（うわ〜二夜連続の和牛ステーキ。もったいね〜。次はいつ食えるかな〜）。飯もの・鳥羽産釜揚げしらすとアオサ海苔のお茶漬け。デザートにほうじ茶クリームプリュレ。すべて美味。特に霜降りの米沢牛は絶品。京野菜も奥の深い自然の甘味を堪能した。
分厚い無垢のテーブルにゆったりとしたソファー。程よい空調に静かな音楽とほんわかな間接照明に最高の料理。これを人生にくたびれたオッサン二人で向かい合い食す日本の平和。
店名＝イチイ 港区六本木7-18-6 六本木グランドール１F ℡03-3423-8260 無休
「安藤くん、腹いっぱいになった？どっかでラーメンでも食ってく？」
「斎藤さん、喰おうと思えば食えるけど、やめときましょ、お互いの身体のために・・・」
「そだな、そうしようか・・・」
「そうしましょうよ・・・」
「でもさあ、俺、今でも、朝５時にトンカツ食えるよ・・・」
「えっ、ブログ見たんですか？」
「ん、読んだよ。喰う気にはならないけど喰おうと思えば食えるよ」
「斎藤さん、そういうのもう止めにしないと・・・」
「そ、そうだよね・・・」
「そうですよ・・・」
「でも安藤くんさあ、本当にラーメンとか食わなくていいの？どっかで食って帰ろうか・・・？」
ドラゴンさん、気持ちだけありがたく頂戴いたします。
ドラゴン斎藤・・・カツドン一杯60秒、カレーライス一杯30秒で倒すフードファイター鎌倉チャンピオン。イチイでの会食会の後半はドラゴンさんのiponeよりエックスファイルならぬ、エックスビデオの検索に終始した。
