少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

777 火傷少女

11/23日放映の「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレに・中京)で顔面火傷の少女を見た。
顔面に大火傷をおい、奇跡的に生命は助かったものの、あごの皮膚が胸に癒着し、そのため顔面の皮膚が下方に引っ張られた状態で、目も口も24時間閉じれない状態なのだ。
東南アジアの貧しい家庭で治療することもできず、何年か経ってしまった。映像は、申し訳ないが正視するには耐えがたいものだった。
それでも、海外から来た、ボランティア医師団の呼びかけで、受け入れ先病院が決まり、渡米して、都合12回の手術をして、傷痕は残るものの、以前とは見違えるほど回復した。
涙をこらえながら見ていたので、メモしていないが、手術は彼女が12歳くらいで、現在は20歳くらいになっていたと思う。
宗教的に言えば「与えられた試練」なのだろうが、それにしては惨(むご)過ぎる。輪廻転生だとしたら、彼女の前世に何か問題でも、あったということなのだろうか。
少女は閉じることのできない瞼で目を開けたまま眠り、閉じることのできない口で食事しなければならない。わが身に置き換えて想像しただけで気が狂いそうになる。
正直に告白すれば、映像を見た瞬間「死んでしまった方が楽になれるんじゃないか」と僕は感じたが、少なくとも番組の中で少女の口から「死」の選択というものはなかった。
まだ幼すぎて「生」と「死」の具体的な区別がなかったのかも知れない。見るからにテレビなども無さそうな貧村だから、情報量もわずかで、家族と暮らす、食事をする・・・ことが、一日の最大の目的で喜びだったのかも知れない。
文明が発達しすぎると、人間はより便利なものや、より高価なものを求めてしまう。それは悪いことではないのだが、その代償が何か・・・によっては、素敵なことであるとも言い難い。
11/21日付け、中日新聞東京新聞の松雲庵主の運勢。
「この世は仮の宿の一夜。心を止めず放念して難なし」
そんな心境になれれば、すべてのことが「楽」になるのだろう。
偶然に見た番組だが、遠い国の名も知らぬ少女は、すでにそんな心境の域に達しているように感じた。