979 みなさんそうしていますから
いよいよ明日、退院です。中国での医療のこと、もっと書きたいので、続編は帰国してからです。来週4月2日には吉林省長春の大学病院へ癌治療の視察です。今回は上海1、広州2、長春1の視察が出来ましたが、インドネシアの病院に行くことができなかったのが、残念です。
さて、本日のお題ですが、光頭老さんのブログ「還暦・古稀のホームページ」より3月28日付け「ロマン誘うタイタニック」の中で興味深い項目があり、取り上げたいと思いました。興味ある方は氏のブログに飛んでください。小生も長いコメントを書きました。
内容は「非常事態、緊急事態に陥った時、男は、女子供を優先させて避難させるべき」とのこと。そのため、タイタニックで救助されたのは圧倒的に女性が多く、男性の生還者はほとんどいなかった・・・と。
何故、女子供が優先されるのか?アメリカでは「あなたは英雄ですから」と。
イギリスでは「騎士道ですから」と。ドイツでは「それがルールですから」と、氏のブログは綴る。では日本ならどうか?「みなさん、そうしていらっしゃいますから・・・」というのがオチで、僕は心を痛めながら苦笑した。
本当にその通りだ。右向け右。前へ進め。みんなで渡れば・・・の世界。
ここのくだりは氏のブログにコメントした。ここでは、そのバカバカしさの具体例を思い出したので書きたいと思う。
2010年10月某日。新安城レトロカフェ「ビリケン」の営業許可を申請するため、安城保健所を訪れた。その際、「保険衛生組合」だったか協会だったか忘れたが「加盟」を要求された。
「なんですか、それ?」と尋ねると、「組合みたいなものです」と言う。
「費用は?」「入会金が3万円で年間費が一事業所につき1万円です」(確かそれくらい)
「加盟すると、何かいいことありますか?」「う〜ん、特にこれ・・・と言ってありませんが、会報とか送ります」
「特に何のメリットもないのに3万円とは、少し高くないですか?」「さあ、どうなんでしょうね」
「うちは小さなな喫茶店ですが、3万円稼ぐのに、コーヒー何杯売ればいいか、ご存じですか?」「さあ、わかりません」
「あなたバカですか?メリットもないのに3万ですよ」「さあ、わかりません」
「一万円のコース料理を出す店ならともかく、一杯360円のコーヒー屋ですよ。わかりますか?」「大きい店も、小さい店も、みなさん同じ会費でお願いしておりますが、何か?」
「あなたアタマ、本当に大丈夫ですか?よろしければいい病院、紹介してあげますよ?」「はあ、頭、痛くないですけど」
(これぜんぶ、マジのくだりですよ、念のために)
「これは任意ですか、それとも強制ですか?」「はあ、一応、任意ですけど、みなさんはそう(加盟)されていらっしゃうますけど、何か?」
「任意ということは加盟しなくてもいいということですね」「はあ、そうですけど、みなさんはそうされてらっしゃいます」
「加盟しないと、何か不都合がありますか?」「特にありませんけど、みなさんはそうされていらっしゃいますが・・・」
「つまりこれは天下り様のための組織ですよね?」「はあ、そうだと思いますが、みなさんはそうされていらっしゃいますが・・・」
「拒否してもよろしいですか?」「はあ、よろしいですが、みなさんはそうされていらっしゃいますが、それでもよろしいですか?」
「それでよろしいですが、僕はあなたの頭の中を解剖して見たいと思いますが、みなさんはそうされたいと言っていますか?」「いえ、みなさんは、そうされたいとは言ってません」
何度も言いますが、これ脚色なしのマジトークです。
これ、安城保健所の中年の女性職員とのやりとり。店の名前もあるので切れるのをこらえていたら、最後はバカバカしくて笑いだしそうになりました。
こんなバカでも役人天国、給料、ボーナス、退職金の正真正銘の税金泥棒。
「みなさん、そうしていらっしゃいますから・・・」。誰が考えたのか知らんけど、これから「魔法の言葉」と名付けようかしらん。便利になりまっせ、世の中。