少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

1004 人生道場3

義母は国立大出の才女で読書家。保母を経て、生命保険のトップセールスレディで話題も豊富。僕とは話も合い、相性がいい。お見舞いも歓迎&恐縮してくださった。
お見舞いの菓子は袋ごと渡したので、その時は気付かなかったと思う。ただし、言葉では説明した。
「バラで買ったので、見てくれは悪いですけど・・・。もし、量が多すぎたら、みなさんで分けてください。ちょっと多いですけど、少しずつ召し上がってください。しょっちゅう来れないので、まとめて持ってきちゃいました・・・」という具合に。
その時点で義母はまだ、中を確認していない。
「こんなに気を遣っていただいて、すみませんねえ」とお礼の言葉をいただき、遠慮して僕は退室した。その後、ショッカーだけ部屋に残り小一時間ほどロビーで待つ。
そしてショッカーが下りてきて、開口一番「あんなにたくさん、いったい何のつもりなのか、いったい何を考えているのか、荷物になるばっかりで、迷惑だよ・・・」と。やっぱりな・・・、これも十分、想定の範疇だったので、驚きも、嘆きもショックもない。
「いいじゃない、日持ちするものだし、数は多いけど、ひとつひとつの量は少ないんだから・・・」と答えたが、その返答は無かった。
まあ、何をやってもアカン人にはアカンということ。
何もしないのが、波風が立たなくて、一番いいのだろうが、まあ、そういうわけにも行くまい。良かれと思ってやったことが、相手の怒りを買うということは世の中ままあること。因果の法則に従えば、すべての起因は己自身にあるのだから、これも己の迂闊な行動であり、無配慮な行為であったことが原因だと猛省すれば、怒りには至らない。常識的な量のお見舞いではなく、サプライズ的な方が、より一層喜んでもらえるかな的なチョイスだった。ショッカーはともかく、義母に活力が出てくれれば、というのが私の目的なので、もし、それが達成できているなら苦言暴言はたやすく甘受できる。
当方、亥年生まれ故、常に猛進して何かと闘う習性がある。その相手が己であると気付いた時から、平常心を保つことが勝利であるのだとルールを決めた。なかなか手ごわい相手である。勝ったり負けたり、負けたり負けたり・・・。
ただ勝つために自分を曲げたりはしない。猪だから曲がれない。
こんなこともありました。
留守中に保険会社から「地震保険」の請求書が来ていたのを見つかりました。一年間の保険料は9万円弱。これにも噛みつかれました。
「来るか来ないかわからない地震にこんな金を使う金銭感覚がまったく理解不能地震が来たらみんな潰れるんだから関係ないんだよ。そんな金があるなら家に入れてくれ」と、マックスの怒り声で。会話は終始、怒鳴り口調なので、「も少し普通にしゃべれませんか」と提案すると、さらに怒りに点火してしまうようなので、なるべく交わす言葉を少なくしようと努力する。だから会話が成立しない。
このご時世、地震保険に加入しないという神経の方が、こちらには理解不能だが、それは人それぞれ。経済が順調なら、こんな苦情も出るまいに。すべては身から出た錆。己の力不足と悟るべし。人生道場で修行を積むのだよアケチくん。(了)