少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

1239 kidney transplant3

本題に戻ります。
宇和島徳洲会病院の移植医の万波誠先生の主張は、記事の通り、執刀された8例において、病気腎の移植は今のところ、問題がない。だから、保険医療報酬の対象として認めてほしい。さすれば、移植可能患者の光となり、高騰し続ける医療費を抑えることも可能となる。
 この申請に対しての厚労省の専門家会議は、以下のように結論づけているので、安藤審議官が解りやすく解説したいと思います。
 まず双方に言えることは、肝心要の当事者である患者さんの声、意見、データが全くないという、説得力に完全に欠如した論議であるという基本的欠陥がある論議であるということ。
 徳洲会側は、今回の件に関係したドナー及びレシピエントからの意見を事前聴取し、同時に参考資料として提出しなかったのはどういう理由からなのか?識者も大勢いるだろう。申請側に有利に働く資料なら、いくらでも提出すればいい。出さないところを見ると、必ずしも有利ではなかったのかという見方もできる。
 一方、審議した側の厚生労働省の先進医療専門家会議が、純粋に申請を却下したのかと問われれば、過去のいきさつを踏まえ、本当に私欲がからんでいないかと問われれば、大いなる「?」が残る。
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 文中、事前評価を担当した斎藤忠則委員(東京臨海病院副院長)は、「医学的、倫理的課題が多数あるが、提出されている資料だけでは判断できる材料が不足している」と総括。継続審議が必要として総合判定を「保留」としたが、同日の会合では、今回の申請を認めないとする「否」と結論付けた、とあるが、どんな資料が提出されて、どんな資料が不足なのかを公開しない限り、何とでも言える不透明さは否めない。
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 徳洲会側が提出した資料に対し、斎藤委員は、ドナーの安全性に対する課題を指摘。現在、小径腎がんの標準治療として世界的に推奨される腎部分切除術の10年生存率が93%で、根治的腎摘除術の82%を上回るとする「THE Journal of Urology」の結果を紹介した。その上で、ドナーに対するこうしたリスクの説明やドナーの同意などについて、十分な検討が必要になるが、「届出書には言及がない」と不備を指摘した。(ネット記事)
安=この記述に関しては安藤が独自に裏を取った。知り合いの東大の医師に確認したところ、斉藤委員の言うとおり、小径腎がんの場合、がんの部分だけを切除するのが一般的で、万波医師のように全摘は一般的ではないそうだ。ただし、これもケースbyケースで、患者自身が全摘を希望するケースも皆無とは言えないだろう。
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 さらに根治的腎摘除術では、がん細胞の播種、転移を防ぐため腎動脈、腎静脈を結紮・切除後に、腎臓周辺を剥離するが、移植用腎採取術では、病気腎の腎機能維持の観点から、手技の順番が逆になるため、「がんの播種リスク等が上昇する」とも警告した。(ネット記事)
安=この点に関しては、専門知識が必要なので、ぜひ、万波先生のご意見を聞いてみたい。実際にどうされておられるのか。ここはドナーの安全に関するポイントなので、きちんとしなければ当然ならない。
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 レシピエントの有効性、安全性の評価にも疑問を呈し、同様にデータの不備を指摘。ドナーからのがん伝播リスクのほか、移植後の免疫抑制剤の長期投与による感染症、発がんリスクなどについても整理すべきなどとした。このほか、公平性の担保などの倫理面、実施に当たっての施設基準の設定などで整備すべき点が多いとして、継続審議扱いの「保留」と判定した。(ネット記事)
安=ドナーからのがん伝播リスクについては、その危険性はないと、アメリカの医学界でも発表されていると聞くが真相はどうなのか?移植後の免疫抑制剤云々、発がんリスク云々についてはごく一般的なことなので、病気腎移植に限られた問題ではなく、ここに関してはやや強引なこじつけともうかがえる。
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 これに対し、中川俊男委員(日本医師会副会長)は、「病気腎移植が保険適用にならないからといって、保険外併用療法を求めるのは無理筋、場違いだと思う。保留という結論が誤解を与えないかと懸念する」と見直しを要求。さらに、「レアケースとして全摘の可能性もある以上、病気腎移植が普遍的な医療として根付く可能性がなくもない。そのためには高い倫理性、透明性、公平性に加え、医学的な説得力が必要だが、今回の申請はいずれも極めて不十分」とした。(ネット記事)
安=逆から言えば、高い倫理性、透明性、公平性、医学的な説得力があれば認められるということか?ならば、一刻も早い腎臓移植を待っておられる患者さんたちのためにも、推進派の医療関係者は力を合わせて、審議員や国民を納得させられる資料をそろえていただきたい。公開された資料がなければ、当事者である患者には何も伝わらない。審議会が公開せずとも、少なくとも申請する側は出来るはずなので、是非、そうしていただきたい。
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 日本移植学会、日本泌尿器科学会、日本腎臓学会、日本透析医学会 、日本臨床腎移植学会の関連5学会が病気腎移植に反対していることもあり、戸山芳昭委員(慶大教授)、松原和夫委員(京大医学部教授)ら大学関係者も中川委員に同調し、総合判定を、申請を却下する「否」とすることで意見が一致した。なお厚労省は、過去に「否」の判定を受けて再申請し、先進医療として承認されたケースは存在するとしている。(ネット記事)
安=みなさまもご存じの通り、日本の医学界は魑魅魍魎の世界。厚労省天下りと保身が最優先で患者は二の次三の次というのが実情。医療費が高騰すればするほどどちら様が潤うのでしょうか?
風が吹けば桶屋が儲かる・・・」って聞いたことありますか?
内容知ってますか?かなり複雑ですよ。一応書きますね。
「風が吹くと砂ぼこりが目に入って、すると盲人が増え、盲人は三味線を弾いて生活の糧にするから、そのために猫の皮が必要で、猫が激減りする。するってえと今度はネズミのやつが急増して桶をかじるから、桶屋が儲かる・・・」という江戸時代の話。
今は「風邪をひけば医者が儲かる・・・」とストレートに言いましょう。

最後までややこしい話にお付き合いくださいましてありがとうございました。またゴルフのやらかい話に戻ります。
(この項、了)