少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

1644 臓器移植考18

安藤総理の憤りは、医師会と厚労省が、海外での臓器移植を法律によって非合法としたことです。
昨今の明石陸橋事故や、亀岡居眠り無免許殺人運転事件でも、被害者無視の判決が出るなど、日本の司法は根本から改訂しなければなりません。いったい誰のための、何のための法律なのか?


海外での臓器移植・・・というと、マスコミが「ブローカー」「闇取引」というマイナスのイメージを植え付けましたが、あえて否定しません。実際に、そのような行為も横行しているからです。
しかし、一方で、移植をしなければ「生命」にかかわる待機患者さんが居て、日本では、到底、順番が回ってこない。待機患者さんの誰もが口にします。「日本でドナーを待つのは宝くじに当たるよりも難しい・・・」と。


海外での移植は、その選択肢の大きなひとつです。決めるのはあくまで患者さん自身です。医師会でも何にもしない厚労省や政府ではありません。
仮に、患者さんが「海外での移植を希望した」として、んじゃ、10人が10人できるのか・・・と問われれば、経験上、その半数くらいでしょうか。
経済的問題、身体的問題、年齢や病歴など、さまざまな事前検査で淘汰されるのです。本当に狭き門ですが、それでも日本に居るよりは、ずっとチャンスは広がります。


かつてですが、日本政府が「アメリカならいいが中国やフィリピンはダメ」という時代がありました。
どうしてか?「中国やフィリピンは臓器売買があるから」というのが厚労省のアンサーでしたが、あきらかに勉強不足、情報不足。アメリカでも州によって、あるいは複雑な方法ですが、ちゃんと抜け道があり、金持ちはそうして切り抜けているのです。自分たちの無知で患者に負担をかけるのが役人の仕事なんですね。
当時、腎臓移植で、アメリカ6000万円、中国800万円、フィリピン600万円が相場です。1000万円以下ならなんとか工面もできるでしょう。しかし、右から左へ6000万円用意できる人は、そうはいません。
(つづく)