1930 頑張れIくん
Iクンと初めて会ったのは、6月8日土曜日、AKB48の総選挙があった日のことでした。
軍人病院のデイルームで、Dr・Mに、総選挙を見ながらAKB講座を開いていた時、たまたま居合わせたIクンに総理が声をかけたのがきっかけでした。
Iクンは軍人らしい、丸坊主で、元気そうでした。この時点では、名前も、所属の軍も、何のための入院かも知りませんでした。
それから一週間後の土曜日6月15日、再びデイルームでIクンに会いました。たまたま立川の老舗鮨屋「あら井鮨」の看板娘が、総理のお見舞いに来てくれていましたので、Iクンを紹介し、「退院したら、日本一旨い鮨を総理がご馳走したる」とIクンに約束しました。
あら井鮨は、安部晋三ちゃんをはじめ、王貞治監督、星野仙一監督、野村克也監督、田淵幸一監督、山本浩二監督なども訪れるほどの銘店で、安藤総理もブルジョア時代には足繁く、ほぼ毎週のように通った店です。当時は大トロ一かん3000円で「ヘイ、お待ち・・・」と二かん出てくると6000円。でも、ボッタくりではありません。超優良店です。
立川だから、ちょっと遠いけど、退院したら、絶対にIクンを招待します。
ちょうど、その前日、金曜日。たまたま二階の売店でIクンに会いました。かなり辛そうな顔をしていたので、「どうした? 大丈夫か?」と声をかけたところ「抗がん剤の副作用がきつくて吐きそうなんです・・・何も食べれなくて・・・。でも、アイスなら喰えるかな・・・って」。
「え、抗がん剤・・・って、なに・・・そんな病気なの?」
「はい、リンパ節にも転移しちゃって・・・」
坊主頭はその副作用のせいだった・・・・。
偶然、会ったIクンに「どこ出身?」と聞くと「あっ、自分、九州です」と言う。
「もしかして熊本か?」と尋ねると「はっ、自分熊本であります」と答えた。
麻梨花ちゃんと出会って、ちょうど一年が経とうとしていますが、あれから本当に熊本に知り合いが増えました。
軍人病院を退院する16日、日曜日、最後の最後にIクンの病室を訪ねました。同じフロアに居たのですが、病棟が西と東に分かれていて、患者同士の交流はご法度です。看護師に見つかると大変です。とはいえ、一応、看護師を通して、Iクンを見舞いました。ちょうど抗がん剤の点滴最中でメッサ苦しそう。名刺を渡し、励まして「約束は守るから、頑張って」と言いのこし、総理は退院しました。
そして昨日、6/21金曜日、総理は退院後治療のため、再び軍人へ。自分の治療が終わり、5階に上がり、海軍「しらね」の乗組員Mさんを見舞い、そのあとIクンに面会。きのうは抗がん剤治療も終わり、元気そう。ジャニーズJrみたいな童顔で21歳、自衛隊朝霞駐屯地に勤務。朝霞は東京まりか会もやりましたし、また行きたいです。
今月末、Iクンのご両親が熊本から見舞いに来るそうです。このまま上手く行けば、7月下旬には退院。そうしたら、美味い鮨が待っているぞ。
「抗がん剤治療で癌が少し小さくなったみたいです・・・」
効果があってよかった・・・。苦しい思いをしても成果が出れば、また頑張れる。
とにかく、まだ若い。頑張って、必ずや復帰してもらいたい。そのために、総理にできることが、あれば、なんでもしてあげる。今は、頑張れ、としか言えなくてごめんよ。