1992 安城紀行1
11/20(水曜日)安城へ。
目的は、世田谷の自宅にあるお宝(100人中98人は、それをガラクタと呼ぶ)を実家の安城へ輸送。愛読者様&本屋のお姉さんからいただいたキャンピングカー仕様のエスティマはよく積めます。ひとりでは寂しいので、この時期ヒマそうなマグロ屋クマちゃんを誘ってのツアー。
午前中に出発して、武蔵野在住のクマちゃんをピックアップして行く予定が、またしてもエンジンがかからず、JAFのお世話に。年間費わずか6000円で、すぐに何処からともなく、忍者のようにすっ飛んできて、あっという間に何事もなかったように動かしてくれる魔術師たち。礼儀正しく、嫌な顔ひとつせず、こちらがお辞儀をしたいのに、先に脱帽して深々と頭を垂れ、駆け足で去るオレンジのツナギ。こんなロードサービスは、世界中どこを探したって日本にしかござるまい。
JAFのほかに、ほぼ時間通り宅配してくれる佐川急便やクロネコヤマト、各民間の路線バス、鉄道、これらも世界文化遺産に登録すべきではないか? 特に都内のバスなど、踏切り停止や時間帯による渋滞もすべてシュミレーションした上でのスケジューリング、佐川やクロネコに至っては駐車場確保の熾烈な鍔(ツバ)迫り合い&駆け足の上に成り立つ匠の技。都内では一分一秒の油断が駐禁の対象となり、運搬車といえども、あの憎たらしい緑の軍団の餌食となり、その日の給料の1万5000円が緑野郎&ケーサツへの報酬(シノギ)へと消える。
さて、そんなわけで、クマちゃんを迎えに行けず、近くまで来てもらう破目に。クマちゃんは身長188センチで、都会でも時々、服を着た熊に間違われるらしいが、総理より一回り以上ヤングマンなので、当方の落ち度にも「ぜんぜん問題ないです」と体育会系のタテ社会。これも世界文化遺産に登録の価値あり。体罰や戸塚ヨットスクールも登録。暴力反対・・・など綺麗ごとではすまされない現実があることを、我々は知らなくてはいけない。必要悪、必要暴力がなければ、自由気まま、好き勝手、そんなのカンケーねえ人間ばかりが繁殖してルール無用の世の中、つまりは「だったら警察なんていらないじゃん」世界になる。
ところで、クマちゃんとの待ち合わせだが、こいつがややこしい。
「安藤さん、今着きました」
「そう、で、何処にいる?」
「駅前です」
「え〜、俺も駅前だけど、何処?」
あんなにでかい熊が見えないわけがない。以前、新宿アルタ前で待ち合わせしたレッドキング・F島と40分間会えなかったことはあったが、ここは見晴しの良い駅前、?????。
世田谷・代田近辺にお住まいの方、気ィつけなはれや・・・
世田谷には京王線の「代田橋」
京王井の頭線の「新代田」。小田急本線の「世田谷代田」の3駅があり、17年住んだ現在も、その3駅が混線していて相手に正確に伝えられず、それぞれが違う駅で待つお粗末。これも当方のミスだが、タテ社会でカバー。タテ社会は時間が経つほどに「利子」が増えていく高利な貯蓄みたいなもんである。そんなわけで、昼食抜きの午後2時、すきっ腹のクマちゃんに、足柄SAの吉牛まで待て・・・と言って、ピックアップ。明大前から八幡山を抜け、用賀ICへ。
(つづく)