少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2051 香港弾丸ツアー2

今回の香港弾丸ツアーのミッションは3つ。
8割がアムウェイ。同行の3名はアムウェイビジネスの仲間。残り1割が広州のビジネスパートナー丁さんと商談。1割が月刊ゴルフ用品界で連載中の「チャイナアプローチ第23回」の取材。お色気はナシよ。
したがって今回の出費は移動のタクシー代と、割り勘の食費のみ。弾丸代金は原稿料で賄える計算だ。


2日目、早朝07:15ロビーに集合。06:30にモーニングコールを予約して準備万端。にもかかわらず、06:45に、ピーター・チンなる流暢な日本語を操る日本人添乗員から「起きてますか?」とダブルチェックの確認コール。
「中国のホテルの金庫は信用できませんので、パスポート、現金など、貴重品は必ず身に着けてお持ちください」
このピーター・チンなる添乗員のアドバイスは称賛に値する。


実は前夜の密航船マイクロバス。怪しい日本語を操る中国人オサーン添乗員は「貴重品ね、ホテル、金庫あるよ。特に、現金、パスポートね。ここに入れてダイジョウブよ。パスポート持ち歩く、危ないね。もし、失くしたら大変よ、日本、帰れなくなるよ、気をつけてね・・・」ときた。
中国本土・・・というか、通常、外国に滞在する外国人は身分証明書の携帯所持は入国管理法にて義務付けられているはず。それとも香港は特区とでもいうのだろうか???


ピーター・チンから、貴重品は持ち歩いての報を聞き「やはり・・・」と感じた。
こと、中国において、旅行者の盗難被害の何割かは、ホテルの金庫にある。これを中国人添乗員が把握していないわけがない。
中国人添乗員の「貴重品は金庫に・・・」という言葉を信じて、おそらくはパスポートまで金庫に預ける旅行者も多いことだろう。
見ればすぐにわかるが、中国のホテルの金庫はオモチャに毛が生えた程度の気休めもの。そんな安易な金庫を添乗員が、旅行者に信用させるには大きな裏がある。


盗難パスポートのお値段をご存じだろうか?
香港価格は知らないが、中国本土では、通常1万元(16万円)で取引きされている。中国で一番、高給取りと言われている上海の大卒サラリーマンの月収の4〜5倍です。それが俗名・蛇頭スネークヘッド)という密航組織の手に渡り、もろもろの費用込みで、末端価格200万円の手数料の重要な一部となる。偽造パスポートの価値は、我々が想像するよりも大きい。
つまり、中国人添乗員が流す「金庫は安全」という情報には、そんな裏のカラクリが潜んでいる。「グル」と察していいと思う。


限られた時間の中で盗難事件が発生すれば、香港ポリスが登場して、当然だがジャッキー(チェン)が出てくるだろう。となれば、ちょっとした事件が、必ずや、国際的なテロ事件に展開し、派手なカーチェイスが展開され、あなたもその脇役になることを覚悟しなければならない・・・。
最終的には、ジャッキーが、ボロボロになったあなたのパスポートを取りかえしてくれるのだが、それにはカーチェイスで破壊された街や車の損害賠償の請求書が付帯されているので気をつけた方がよい。


午前07:13分。集合時間の120秒前に、弾丸ツアー客、約20人、ロビーに全員集合。「こんなに時間通り集合してくれるなんて、世界中どこを探しても日本人だけです」とネイティブな日本語を話す日本人添乗員のピーター・チン。
時間を守るだけで褒められるとは、やや照れ臭いが、それより眠気と空腹が気になる弾丸ツアー二日目スタートよ。


つづく