少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2244 漫画と鼻血と言論とちばてつや1


この件に触れますと、かなりメンドクサイことになると思い、あえてスルーしてきました。
ところが今朝、5月14日水曜日は、世田谷区北沢地区では、リサイクルゴミの回収日。紙兎ロぺくんを見終わり、集積所に古紙(エロ本数冊含む)を捨てに行ったところ、なんともタイムリーなネタ。
件の「美味しんぼ」(単行本20冊の束×3=60冊)が捨てられていました。
捨てられた理由が、今回の件と、どう関連していたのかは、想像の世界です。とりあえず拾おうか、どうしようか迷いました。で、安藤のネタだと思われると心外なので、証拠写真だけでも収めておこうと思い、自宅に戻った往復2〜3分の瞬間、さすが、ここは生き馬の眼を射ぬく東京、すでに全冊、何者かの手によって持ち去られていました(驚)。


美味しんぼ」=「鼻血」=「東電原発事故」=「未処理」=「福島地元住民」=「風評被害」=「政府の隠ぺい疑惑」=「言論の自由」・・・
と、かのような複雑な連鎖を極めている問題ゆえ、迂闊な発言は控えます。
というか、まだ作品を見ていないので、なんとも言えません。
しかしながら、当事者同士はともかくとして、取り巻く人々の賛否は完全に二分されました。


肯定者
原作者(雁屋哲)、出版社(小学館)側の主張=あくまでも、取材した事実に基づく記載。撤回の意思はまったくなし。
科学的論拠=1・チェルノブイリ原発事故では子供5人のうち1人が鼻血。2・ある小児科医の発表では、福島の子供の鼻血の発症率は、他の地域の9倍。
ただし、原作者も、この事実が被爆と関連するかどうかまでは言及していない。
擁護者=小林ポルノリ(よしのり)、茂木健一郎ら。ともに言論の自由を主張。


否定者
福島県知事、地元住民、石原伸晃環境大臣以下、多数の政治家=理由は事実無根。有り得ない虚実。科学的な根拠がない。いくら漫画とはいえ、デフォルメが酷すぎる。住民感情を逆なで・・・などなど。
否定の擁護者=長谷川豊(元フジテレビアナウンサー)=偏った取材による見当違い。スリーマイルの原発事故で児童の鼻血の報告はない。


「事実の報道」と「風評被害」は表裏一体なので切り離せません。
問題は簡単ではありませんが、前者の科学的論拠1と2が、証拠とともに証明されれば、本当にただ事ではなくなり、あきらかに被爆との関連が、あらためて大問題となるでしょう。


また、福島県知事が、必死で「事実無根」を訴える気持ちは理解できますが、石原大臣をはじめ、政治家シェンシェイどもの、反論発言は、今までが今までだけに鵜呑みはできません。それどころか、彼らが「いや違う」「そんなのウソだ」と声高必死に叫ぶほど、また隠蔽、また建前、という腹黒な「不都合な真実」を連想してしまうのが、健全な国民の感覚だと思います。政治家や政府役人が躍起になって鎮火に励むほど、逆に不信感が募るというのが、この国の定番になってしまったことは悲劇です。


今回の「美味しんぼ」の件とは、直接関連しませんが、尊敬する漫画家・ちばてつや先生が、以前に、表現者として、素晴らしい話をしておられたので、掲載したいと思います。昨2013年の夏のことで、この記事を探し出すのに一時間近くかかりました。
(逆に言えば、昔は大宅文庫にFAXで依頼して、見つけるのに5〜7日くらいかかっていたのだから、便利になりすぎました)
次号から掲載します。必読です。


この勝谷何某の話も頷けます。