2383 球団経営1
明治大学商学部商学科 風間ゼミナール 卒業論文で 「球団経営の在り方」というテーマを論題に選びました。
せっかく、書いたので、これが、来る未来に役立つように精査更新したいと思います。
私は球団経営について、以下の4項目を必要不可欠であると定義しました。
1・球団の存在は、地域貢献と社会模範でならなくてはならない。
2・球団の存在は、営利的価値を優先すべきである。
3・球団の存在は、選手とその家族、及び職員、及び支援者(ファン)、及び協力者のもとに成り立つことを欠念してはならない。
4・球団の存在は、勝利への価値観を放棄してはならない。
順に説明させていただきたい。
1・地域貢献と社会模範でならなくてはならない。
これを言い換えると「教育」と「福祉」である。
・地域貢献とは、地域産業と一体と成り、球団の存在により、地域の経済が共存発展することを意味する。「おらがチーム」として、地域集団という意識を球団全体が持つ。有意義な広報活動を導入し、球団と地域、地域と他地域を連結させ、経済発展の礎を担う。
・社会模範とは、球団全体が正規の社会人となること。子供達の「憧れ」を目指す。すなわち、目標を掲げ、それを必死で目指す姿勢を全員が持つ。そして、弱者救済。オフには各選手にボランティア活動を課す。25歳までは必須。以降は任意。野球のプロだけで終わってはいけない。人間のプロに成れ。
2・営利的価値を優先すべきである。
球団経営としては当然である。では、どもようにするか?
主な収支
・収入=テレビ放映権、ラジオ放送権、入場料、広告料、グッズ販売権、パテント使用料、ペナントレース、交流試合、日本選手権等、日本野球機構よりの賞金、各種スポンサーからの賞金、講演料、各種取材費、他。
・支出=選手年俸、職員給与、移動費、宿泊費、保険料、施設費、ボール等の消耗品、その他。
収入から支出を引いた残りが球団としての利益だが、日本プロ野球12球団のうち、黒字経営は読売と阪神の2球団のみ。中日は落合が監督に就任するまでは黒字経営も以降は赤字に転落。
メジャー球団もほとんどが赤字経営。理由は選手の高額年俸。
各球団は、これを親会社の宣伝広告費として、便宜上収支決済。
テレビ、ラジオは年間予定が組まれ、日本選手権出場以外は想定以上の収益はあり得ない。優勝等の報奨金は水ものであてにできない。ならば、オンデマンドのグッズ販売、ネット販売、球場、施設等でのグッズ販売の強化。球場への観客動員の仕掛けは、近年の広島、横浜球団に見習うべし。営業努力以外にない。
3・選手とその家族、及び職員、及び支援者(ファン)、及び協力者のもとに成り立つことを欠念してはならない。
・まず、主役は現役選手。これは絶対条件であり、主役をベストな状態でグランドに送り出すのが球団の使命。次、では主役は誰のために戦うのか?を常に自問しながら戦うことを義務付ける。答えは選手の数だけあり、全てが正解で不正解はない。選手全員が使命感を持ってグランドに立つことを義務付ける。
4・勝利への価値観を放棄してはならない
球団はグランドでのことは全て、指揮官(監督)以下、全スタッフ、及び選手に一任する(フロントと現場の信頼関係の構築が最大の難関)。そして、現場を一任された全員は、この任務を滞りなく遂行する。勝利への執念が価値観であるという意思統一を指揮官のもと、確認し合い、試合に臨む。勝利への執念は誇りである。
上記の4項目が球団経営の4隅の土台柱となり、これに屋根を付け、壁や窓、玄関と裏口を付けていく。