少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2513 警察病院記25

5/10-17  FB投稿

「隣人が 退院するよ おめでとう」 平成芭蕉

 

2週間、隣のベッドで寝食を共にした盟友のK藤さん、めでたく本日退院。おめでとうございます。
2週間と言っても、口を聞いたのは、ここ3日、最後の3日間。
というのも、カーテン隔てた向こうとこっち、互いに聞こえてくるのは「痛い」もしくは「痛み止めください」と唸り声のみ、名前も顔も知らぬ10日以上。深夜の病室は互いの茄子呼び(ナースコール)で目が覚める、というか、互いにほとんど寝れないので、寝返りでベッドをきしませ合戦。

3日前、Kさんからの声がかかる「はじめまして」。同じ歳、同学年、話が合う、元証券マン。互いに情報交換、電話番号も。

過去の話、バブル時期。上顧客との個人取引で損失を出し、補填する社員も複数いたとか。Kさんの知る限り、最高2億円の損失を個人負担せざるを得なくなった同僚もいたとか。是非はともかくサムライの世界ですね、腹を召す覚悟、きょうび、そんな度胸者は見かけない。小さなサラリーマンかプロのペテン師の両極端。

看護師のEちゃん、チミだけだよ、「今朝はこちらで召し上がりますか」と配膳を病室からサロンに運んでくれるのは。これ本来ならルール違反。おまけにシャッターまで押してくれる。
チャンカワイじゃないけど「惚れてまうやろ〜」
「チミの旦那さんになるヒトは幸せやろな〜」
「もらってくれるヒトなんていますかね〜?」
「おるおるおるよ〜」
その先の言葉は飲み込んだ。我ながら節制の効く歳になったのか?Kさんが笑う。

 

「あけぼのの 霞の向こう 人がゆく」 平成芭蕉