4128 ダモクレスの剣
4/13/19
FBFの皆さま、おはようございます😃
新しい空を見上げながら目覚める至福は、今日で一旦終了です。門前の桜はまだ花弁を宿し、卒院を祝ってくれているようです、弥栄。
写真左の煙は24時間絶えることのないボイラーの排気で、水蒸気となり天に召し、やがては雨粒となり地上に戻る大河の一滴。地球上で最も分かりやすい輪廻転生。
水蒸気の分子一つひとつに名前をつければ、それすなわち人類です。
右の体育館は一晩中、煌々と室内電気がついていましたが、明け方に消されました。
我が家では光熱水道費の節約に躍起ですが。
女性は分かりませんが、大概の男は自身の死期に関して、父親の寿命をひとつのテーゼとして捉え、いや、そんなことはない、俺は親父より長生きするのだ、という願望に近いアンチテーゼを、父の年齢命日に近づくと、それを更新するまで、きっと、心の中で鬩ぐのだと認識します。
自分の親父は60歳と6ヶ月で他界しました。
今から33年前のことです。
当時、母親がまだ56歳だったということも、自分がその年齢になるまで意識したことはありませんでした。
父親も晩年は入退院の常習者でしたので、今回の長期入院は親父からの警告だと受け止めています。
いわゆるギリシャ神話の「ダモクレスの剣」(Sword of Damocles)。
栄華の中にこそ常に即発の危険が身に迫る状態のこと。
紀元前4世紀の古代ギリシア文明シケリア島(シチリア島)でのこと。
全島を支配下に収めて繁栄を謳歌するゴッドファーザーが、その地位を狙うダモクレスを晩餐会に招待し、自身がいつも座っている玉座にダモクレスを座らせたました。
そこに座したダモクレスに「気分はどうだ?」と投げかける。ダモクレスは生きた心地がしなかった。ふと見上げた頭上には、己を狙っているように吊るされてた1本の剣のあったのです。剣は天井から今にも切れそうな頼りなく細い糸で吊るされている。ダモクレスはその場から逃げ出しました。
ゴッドファーザーという名の「健康」とは、ダモクレス(安藤)が羨むという立場にあり、それは命を賭して生命を護る覚悟が必要だというパラドックス、つまり矛盾とジレンマ。
おかげさまで、自分は自身の肉体年齢をコントロールする術を身につけたので、肉体の老化は45歳でやめました。いわゆるセルフアンチエイジングです。つまり、私の肉体はテセウスの船なのです。
テセウスの船とは、朽くした船の度重なる修理により、部品交換を繰り返しているうちに、当初からあった船の部品は全て無くなってしまった。そんな状態の船を、最初の船と同一のものといえるのかどうか?という哲学論。
この船を何気なく人間に当てはめてみる。みんな自然相手の水面を航海する。
湾内の小さな釣り船もあれば、連絡船、軍艦、タンカー、豪華巨大客船と人の数と同じだけ船がある。
テセウスの船は沈まぬように部品を交換するのだから、どんなに姿形が変わろうとも、テセウスの船に変わりないというのが私の結論です。
私は1959年の8月の後半(8月30日)生まれですので、地球年齢では、あと4ヶ月ちょいでチャンチャンコを迎えます。ダモクレスの剣を頭上にぶら下げながら、テセウスの船に乗り、緊張と弛緩を適当に操りながら、死ぬまで生きたいと思います。
お付き合い、ありがとうございました。
本日もついてる 感謝してます。