少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

4585 杉並レトロ旅2

7/7/18

杉並昭和レトロの旅3。
閑静な住宅街に取り残された昭和の正しい中華屋さん。
丸首下着に首タオル、丸刈りのオヤジが無言で作り、三角巾のお母さんが痛い足を引きずりながら配膳する。でっぷりした白衣のセガレがメットのヒモ締めずに出前に行く。そんな絵に描いたような絶滅危惧飯店で昼食を。中華丼➕ワンタンスープ定食800円。後ろの席の老夫婦が漬物を絶品。なんと、お取り寄せの高級品だそうだ。

ところで、ワンタンにはひとつの物語がある。

巨人・篠塚、中日・宇野の銚子商業の先輩にあたるヤクルト内野手渡辺進さんだが、実家が銚子の繁盛ラーメン店だ。
そんな渡辺さんはワンタン麺を食べることができない。
阪神戦の甲子園遠征でのこと。シメに立ち寄ったラーメン店で渡辺さんの心の叫びを聞いた。
「あんちゃん、俺、ワンタン麺、注文できないんだよ」
「え、嫌いなんですか?」
(投げかけに対しての返しが適切ではないですね)
「いや、俺んちはラーメン屋でワンタン を作る苦労を知ってるんだ。だからさ、気の毒で、とてもたのめないんだよ」

渡辺さんは心優しい人だ。

渡辺家のワンタン作りは女子供の仕事で、渡辺さん本人も幼少よりよく駆り出されたものだ。日に800〜1000個ほど仕込むのだという。見るのも嫌だというトラウマではなく、気の毒で注文できないという同情だ。この話を聞いて泣かなかった者はかつてひとりもいない。

FBFのみなさん、昭和レトロなラーメン店でワンタンを注文する際には、涙拭くハンカチを用意してからにしましょうね。

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