6021 武蔵野心中
4/28/20
「7日間ブックカバーチャレンジ」
「読者文化の普及に貢献する為のチャレンジ」
金沢靖さんからバトンを預かりました。4日目です。
漫画を含めれば蔵書5000冊の読書家です。
戦記&ラグビー〜山岳、野球の次は文学というか「死生観」がテーマです。
「生命は生まれた瞬間から死に向かう」という諸行無常を十代後期から感じはじめました。事故死、病死、自死と様々な死に方があり、「寿命をまっとう」の対義語に夭折、志なかば、という表現が存在します。
寿命(自然死)とはは何歳なのか?突然死のメカニズムとは?人や動物が死ぬと悲しくなるのは何故なのか?
特に自死について。
川端康成、芥川龍之介、三島由紀夫、そして太宰治・・・他多数。文豪たちの自死はそれぞれ違う理由だが、自身が描く善の世界と、現実の乖離への失望という点では共通しているように思う。
文学を崇高としていた時代に、欲望をあらわにして、酒と女と乱れた生活のために個の恥部(血部)を売る太宰文学や、高学歴政府要人の過去を持ちながら下町の変老人として銀座、浅草、向島界隈の花街に出没する永井荷風が好きです。
「太宰治 武蔵野心中」
太宰サイドから書かれた心中の解説書はかなりありますが、女性(愛人)山崎富栄の立場から見つめた作品は極めて稀です。
土砂降りの中、双方の遺体が発見され、編集者らの手により手厚く葬られる太宰の遺体に対し、富栄の遺体は泥の地面に放置され、ムシロを被せられただけ。雨に打たれるひとり娘の亡骸を濡れないようにとコウモリをさす70歳になる父親の姿が描かれています。
著者は太宰治の研究家・長篠康一郎。昭和57年発行。
ルール
①本についての説明はナシで表紙画像だけアップでよい(説明しても良い)
②その都度1人の友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする(タグ付けするかどうかは自由。できれば事前に打診しましょう)
③以下のハッシュタグを付けて貰えると嬉しいです。
#7日間ブックカバーチャレンジ