少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

6081 生体解剖/九大事件

5/5/20

「7日間ブックカバー、読者文化の普及に貢献する為のチャレンジ」

 金沢靖さんからバトンを預かりました。勝手に8日目です。
 漫画を含めれば蔵書5000冊の読書家です。

戦記&ラグビー〜山岳-野球-文学-宇宙思想(哲学)-ナチスホロコースト、移植医療の次は戦時中の人体実験事件です。

上坂冬子著、『生体解剖』九州大学医学部(生体解剖)事件です。
「三十余年後、何故書くのか」という書き出しではじまります。当時では書けないことが、世の中には数多の現実があり、それは時間をずらしただけで例えばJFK然りですが、アメリカでは50年以上過ぎた事件の真相を今もひた隠ししています。理由は風化です。
今、巷ではコロナ騒ぎ。これがほんの少し終息すると、中国のように再び人々の交流爆発で、スクランブルには人が溢れ、スマホ人間やら路上喫煙人間やらが我が者顔で都会を、観光地を、占領することでしょう。
私は切腹された三島由紀夫先生の気持ちが良く分かるつもりです。
神風に志願されて、散っていかれた英霊たちがいたからこその、今がある。戦争肯定ではなく、歴史の事実として。
そして九大事件。国家の有能な頭脳が、戦争とおよそ掛け離れた場所である日突然、結果として戦争に巻き込まれる運命に。

戦争で傷ついた人々から生命を護るために猛勉強して医師になった者、見習いを含め18名。中には高名な教授もいた。軍の命令により、米軍機B29の捕虜8名を医療目的で生体解剖する。例えば、人間はどれだけ出血したら致死するのか、とか。
敗戦により、彼らは戦犯となる。中には生体解剖の事実を知らされないまま、手術室に立ち会った若い医師、見習い学生。知らずに手術室の鍵を渡した事務員までもが戦犯となった。

1948年の横浜裁判で5人(軍人2名、医師3名)に死刑判決。のちに朝鮮戦争勃発で米軍が日本軍への援助要請で恩赦が付いたが、それでも終身刑とか重労働45年とか。高い志を持ち医学を学び、果てが戦犯、死刑という結末。
是非はともかくとして、医学の進歩とは誰がの犠牲の上に成り立つのだ、という現実を、もう誰も教え、伝えてくれない。

だから、この時期に河原でバーベキュー。

犠牲になった8人の米兵とその遺族や恋人たち。そして個人の意志とは無関係に加害者となった医師たちの呵責と懺悔と無念の念。
引き裂かれた膨大な人生。メスを渡しただけで死刑判決を受けた若い医師もいた。
彼は老いた母親に生きている姿を一目見せたい、という理由だけで、精神異常者を装い、3年間、拷問ともいえる、例えば激痛を伴う通電ショックの実験に眉ひとつ動かすことなく狂人のふりを続けた。それは私も入院経験のある墨田区同愛記念病院だった。

今、この瞬間、自身も含め、飽食にうつつを抜かし、人生の貴重な一分一秒をテレビゲームやパチンコに費やす者たちは、こういう現実があったことを知り、眼をよ〜く、擦るが良い。

ルール
①本についての説明はナシで表紙画像だけアップでよい(説明しても良い)
②その都度1人の友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする(タグ付けするかどうかは自由。できれば事前に打診しましょう)
③以下のハッシュタグを付けて貰えると嬉しいです。

#7日間ブックカバーチャレンジ

少数派日記21

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