少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

6211 エレファントマンとヨッちゃん

6/6/20

3日間シネマチャレンジ勝手に13日目です。

当方コレクター故、ビデオ300〜400本、DVDはドラマを含めれば500枚以上保有です。
シンドラーのリスト』『ディアハンター』『プライベートライアン』『バンド オブ ブラザーズ』『ミッドナイトエクスプレス』『グリーンマイル』『トゥルーマンショー』『ブルースブラザーズ』『レナードの朝』『おくりびと』『0・5ミリ』『スワロウテイル』に続く13作目は『エレファントマン』です。

何より凄いのが、この作品が実話であるということ。
そしてかつての日本にも「見世物小屋」が存在して、轆轤(ろくろ)首女や、蛇女、大男とコビト、奇形児など、を見せてそれを生業にしていた商売があり、それが世界中で当たり前のようにあった。そして少年時代の私も神社の祭りでそれを見た記憶がある。
文献を遡れば、明治5年。神田橋近くで、ウサギの死体を生で食べる少年が人を集め、投げ銭を得ていたというので、少なくともそれ以前にはあったはずだ。
奇形児は今でも生まれてくる。当時はそれらの人が生きる術として認められていた商売だが、それがすべてではなく、私が垣間見た中国では、路上で手足のない子供が物乞いする姿を何度も目撃し、小銭を投げようとすると同行の中国人に止められる。理由は、すべて黒社会が裏にいて、彼らは監視されている。幼年期にさらわれてきて、男児は手足を切断され道端で物乞いさせられ、女児は売春宿に売られるというのだ。
「さらわれ、手足を斬られた子供に罪はない。しかしあなたが寄付する善意はすべて黒社会への投資となる」
涙を堪え、子供の姿から目を逸らすしかなかろう。

『The Elephant Man』1980年制作、英米合作映画 。社会派デヴィッド・リンチ監督の出世作である。
 時は19世紀のロンドン。実在した「エレファント・マン」と呼ばれた青年ジョゼフ・メリックの半生を描いた作品。

生まれつき奇形で醜悪な外見、肥大した頭蓋骨は額から突き出、体の至るところに腫瘍があり、歪んだ唇からは明瞭な発音はされず、歩行も杖が無ければ困難という悲惨な状態だったジョンは見世物小屋の主役だった。
そんなかれを楽しみの見に行く親子連れ。人間とはいかに残酷な生き物なのか。

そんなある日、彼を見世物小屋で見かけた外科医役が、のちにハンニバルのレクター教授として一斉を風靡することになるアンソニー・ホプキンス。こういう繋がりがたまりません。

人間が持つ日常の善意の中に潜む狂気と残酷、そして愛。

自分が幼稚園児のころ、ヨッチャンと呼ばれる白痴で全身が麻痺した大人が毎日のように幼稚園の周りをうろつき、子供たちが石を投げ、砂をかけていじめていました。自分は石を投げたり、砂をかけたりはしませんでしたけど、仲間を止めることもしませんでした。ですから、自分も奴らと同罪です。後悔しています。

いじめられてもヨッチャンはニコニコしていました。エレファントマンを観て思ったのは、ヨッチャンは白痴ではなく、カラダは大人で、麻痺してるから、変な歩き方だったけど、頭の中は幼稚園児くらいの知能があって、みんなと一緒に遊びたくて来たんじゃないかなぁ、ということ。

いつも同じ服を着て、酒屋の前掛けをしていたから、ヨッチャンの顔も服装も歩き方も天然パーマの髪の毛も鮮明に覚えています。
お勧めの1作です。ぜひ観てください。

ビデオのみ所有。何度も観ました。

#三日間シネマチャレンジ #映画大好き

少数派日記21

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