少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

1403 横浜紀行7

ようやく見つけた眼鏡屋さん、店名は「MEGANE BUSTER」(メガネ・バスター=横浜市中区相生町1-1-2 tel 045-201-3980 日曜定休)
「ゴースト・バスターズ」のパクリだとしたら、「メガネ退治屋さん」・・・という意味か? こりゃ、どえれえところに来てしまったがや。
入ろうかどうしようか迷っていると、中から「いらっしゃいませ」の女性の声。こりゃ確かに親切な応対だ。恐る恐る中に入ってみた。
「こちらに新商品がありますよ・・・」
おいおい、いきなりかよ・・・。でも、これも親切なサービスの一環だろか?
何の疑いもなく、女性の案内に従い、一番最初に目に飛び込んできたフレームが気に入った。
「これ、いいっすねえ・・・、ちょっとかけてもいいですか」
「どうぞ、どうぞ、一番新しい商品です」
見ず知らずの一見客にも、新着の製品を自由に試掛けさせてくれるとは、なるほど、確かに親切である。すると奥から店主らしき男性が「どのようなのをお探しですか?」と声をかけてきた。
「実は、中日の山井投手のようなメガネを探しています」
「中日の山井・・・ですか? お客さん、もしかして中日ファン?ですか?」
しまった、ここは敵地、大洋ホエールズの本拠地、つまりアウェイ、中日ファンであることがバレたら、レンズに細工されるかもわからん・・・。
「いや、別にそういうわけではないんですがね・・・」と誤魔化した。
しかし、店主の激しい追及がはじまった。
「いや、お客さんは中日ファンですよ。私にはわかります」
「よしてくれ、そんな昔話は・・・」
「昔話?ハハーン、やっぱりね・・・」
「やっぱりなんだ、と言うのかね? 俺は山井の交代事件でプッツンしたんだ、ほっといてくれ。それより、山井の眼鏡はあるのかね、ないのかね?」
「ございます」
「なに〜〜〜〜」
店主が持ち出したメガネは、まさに山井のそれだった。
「しかし、きみい〜、これはサングラスやろ。ワシが欲しいのは乱視鏡や」
「加工可能にございます」
「なに、乱視鏡に加工できると申されるのか」
「いかにも」
「左様でござるか・・・いや、いささか感動し申したぞ。して、いかほどに」
「は、一万両にて申し受けいたします、お代官さま」
「なに、一万両と申すか?信用板は受付け申すか」
「南蛮使用VISAにて、受付け可能でございます」
「よかろう、では、この山井眼鏡をひとつ所望いたす」
「はははは〜あり難き幸せでございます、お代官さま、いや、またの名を安藤さま・・・」
こ、こやつ、何ゆえ、初対面の拙者の名を存じているのか?今、流行りのネットからの情報流出というやつか?恐るべしメガネ退治屋。
「いや違う。拙者、山田太郎と申す、そちの人違いぞ・・・」
「それは御見それいたしやした、代官さま。されど、そなたは、わたくしめの知るドラキチの安藤という人物に瓜二つ、世間の目は欺けても、このメガネ退治屋の目は欺けませんぜ、旦那。へっへっへ・・・・」
むむ、こやつ、できる・・・只者ではござらん。
「お主、いったい、何やつ?」
(つづく)