2821 セリカと2人のカノジョ
10/17-17
あの子たち、今ごろど〜してるかなぁ〜、可愛かったなぁ〜。
与太話です、お暇な方限定です。
マッハ号のようなドアのへこんだ白いセリカ、暴走族仕様のシャコタン改造マフラー。
元持ち主の暴走族ヤマちゃんに頼んで、ご近所迷惑になるのでマフラーだけはノーマルに変えてもらった。
俺の縄張り(シマ)は東西が新小岩〜両国(バイト先と下宿)、南北が船堀〜向島(付き合っていた彼女の居住地、つまり2人=同時期じゃないよ、念のために)。
でもさ、晴れた日曜日にはハマまで飛ばしたこともあるさ、ナオンを乗せて首都高でカーンとね。
でもさ、10ℓしか入れてないからさ、ガソリン。
中華街あたりでさ、動かなくなるわけよ、セリカ。でさ、ナオンと車を押すわけよ。
カノジョ、「なんでよ!」ってとんがるけど、なんでよって言われてもガソリン入れないとクルマ動かないし。
彼女、三菱○事のOLさんだったから1000円借りて、ポリタンク持ってさ、スタンドに走り500円分だけ入れてもらうわけさ。
ポリタンクは必需品だから車に常備。帰りは下道でトロトロだったけど、それはそれで楽しかったさ。船堀の彼女。
でさ、向島の彼女は早稲田の学生でお嬢だったさ。
セリカちゃんに乗せて初デートの食事が蔵前橋通り沿いの吉牛。
金ないからさ、それが精一杯よ。振られること覚悟の玉砕自爆テロだよね。
最初で最期の食事と心に決めたさ。
ところが世の中わからない。
「ずっとここに来てみたかったけど、前の彼氏も、その前の彼氏も、誰も、そんなとこ行くなって、連れて来てくれなかったの」ってさ、マジにその吉牛から交際が始まりました。吉牛並、当時260円。別売の味噌汁50円はムリだったけど、実話です。
その彼女、お嬢でしょ。
向島のガソリンスタンド、「パパにつけといて」ってパパ御用達のスタンドでいつも入れ放題満タン。
一年くらい付き合ったけど、先方の親にバレて連れていかれちゃいましたチャンチャン。