少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

362  地球一ハッピーな男

ついに入手してしまった。「地球一ハッピーな男になるマシン」。
それは突然やってきた。今朝がた、バタヤンから天国へのお誘いの夢を見たとブログに書いたあと、三宿の軍人病院へ診察に行こうと、玄関の鍵を閉めてているときに首の後ろあたりからささやかれた。
「せっかくだから、アンタもやってみたら・・・」
あれは誰の声だったのだろうか?でも確かに聞こえた。男の声だ。
「そうか、それも悪くないな」僕は素直に受け入れ、振り向きざまにそう答えた。そして思いっきりの笑顔を作ってみた。
家を出て駅(小田急線・東北沢)に着くまで、何度も挫折を繰り返した。10歩歩いては元通り、20歩歩いてはまた元通り、そんなことを繰り返し、プラットホームではまた笑顔。ほほ肉を思いっきり上げて、重力と戦うのだから、そりゃ疲れる。笑うことのない僕には、目じりにシワがない。でもこれを続けたら確実に深いシワが三本できる。
東北沢から渋谷まで120円で行けると思ったら、小田急と京王の2つの電鉄を使うので220円。ゲッ計算違い、でもニッコリ。パスモ(カード)で払おうと思ったら、ゲッ、バックごと忘れた、でもニッコリ。札で払いお釣りの小銭がじゃらじゃら鬱陶しい、ポケットにネジこんだらゲッ、ポケットからパスモが出てきやがった、でもニッコリ。
そうです、僕が入手したマシンとは怒りや苦しみ、悲しみやショックをすべて「微笑み」に換えてしまうという、ドラえもんでも持っていない、優れものなんです。
使用方法は簡単です。五感から入ってくるすべての情報を、ごくんと飲みこむとき、のどの中枢部分に備え付けられているマシンを通過するとそれが自動的に「微笑み」に変わるというものです。「葬式」に行く時だけは取り外してください。ヒンシュクを買いますから・・・。
きょうから試してみる。
まずは軍人病院のM医師。「おっ、良くなってる。薬が効きましたね。これなら入院も手術も必要ないかも・・・。良かったですね安藤さん」
M先生、違います。効いたのは薬ではなくマシンです。
その足で四谷の「月刊ゴルフ用品界」の片山哲郎社長を訪ねる。東京中日スポーツ時代の後輩だが、今では専門誌の社長さんだ。こんな私に原稿を書く場を与えてくれるという、有難いことだ。
片山社長の実弟ミツマサ氏も加わり一時間に及ぶ四方山話。従業員の方々が黙々とデスクワークしているのに申し訳ない。
早く俺の笑顔に気付いて「幸せそうですね」とひとこと言っておくれ。したらすぐ帰るから。片山社長とは古いつきあい、僕の変化には気づくはずだ。だが、いっこうに気付かない。おい、どうした?
しびれが切れたので単刀直入に聞いてみた。「ところで俺、毎日がハッピーでハッピーでしかたないんだけど、やっぱそう見えるか?」
「う〜ん、て言うか、何か達観した・・・って感じですね」
おい、達観マシンはまだ取り付けていないんだけど、もしかしてハッピーマシンは不良品か?
四谷の街のショーウインドウに「達観顔」を映し出して観察するが、かなり気持ちわるい。まだまだだな。
まあ、いい。今もブログりながら、ひとりで笑顔。かなりほほの筋肉使うもんです。明日もできるだろうか?
はァ〜。