少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

676 名古屋だるま2

「なんじゃこりゃあ〜」
三河安城駅の弁当屋のおばさんが「どえりゃあ〜うみゃあ〜うみゃあ〜」とハードルをマックス上げたことにも遠因はあるだろう。しかし、駅弁のアンコであるシャリがべちょべちょだったのに、僕は怒りを感じたのだ。
弁当に限らず、飲食店でも明らかに炊き方に失敗したシャリを平気で出す店がある。銭を払っている以上、自分の家で炊くより旨いシャリを、飲食店は提供しなければいけない、というのが僕の基本姿勢だ。
シャリの硬さ加減には、食べる人の好き嫌い、もしくは相性がある。ただ、最低限の許容範囲を逸脱したものに関しては言及せねばならない。これは僕の人生にかかわる問題なので製造販売元である「だるま」に新幹線の中から電話を入れた。
大げさだと笑われるかも知れないが、それだけ一回の食事に重きを置いているという証である(とは今気づいたフレーズだが、我ながらないい理由付けだ。今後もクレームに使えそう)。
そんなわけで「シャリがべっちゃべちゃだぞ」と電話を入れたが、担当者の男性から非常に誠意を感じる対応を受けたので、僕の憤りはかなり収まった。「すぐに調査して、原因が判明次第、連絡いたします」とのことで、僕は了承した。
席に戻り、べちょべちょのシャリを食してみた。確かに水気が多いのだが、水の量を間違えて炊いたという柔軟感はない。味はいい。僕なりにべちょべちょの理由を分析してみたところ、原因が2つ判明した。
ひとつにはシャリの量が多すぎて、シャリとシャリのあいさ(注・三河弁=間)の隙間が狭く、炊きあがった時の蒸気の逃げ道が少なく、結果として水分が飛ばない。もうひとつは、シャリの上に薄いビニールがかぶせられているのだが、これが、まだ蒸気が飛ぶ前にかぶせられた可能性がある。この2つの理由にまず違いない。
昔の駅弁の箱は木で出来ていたため、余分な蒸気は木が吸収して、その後も、弁当そのものがミクロの隙間から呼吸出来たので、時間が経っても、かなり美味しくいただけた。しかし、時代の波には逆らえない。どんどん便利で安価なスチロール系の箱に押され、ふたを開けると、そのふたにくっついたシャリを愛おしくひとつぶひとつぶはがして食す、そんな喜びはもう二度と味わえない。横浜崎陽軒のシュウマイ弁当もずいぶんと木の箱にこだわっていたが、たぶん最近は一部紙製に代わったはずだ。
シャリはともかく、エビフリャ〜と味噌カツ売店のおばちゃんの言葉通り、どえりゃ〜旨かった。(まだ続く)