5694 夢見る旅路へ
3/8/19
卒業式を終えた彼女らは、通学に使う駅の前まで来ると、三叉路を二手に分かれた。
人生の岐路、というほど大袈裟なものではないにしろ、もう明日から、このクラスメートは日常ではなくなるのだ。
ちょうど一年前の3月8日、私はこの三叉路にいました。京王線、千歳烏山駅北口。
前日の3/7に宗教病院を無理矢理に退院したのです。つまり3/8、この駅の高校に通う2号ちゃんの卒業式に出たかったからです。
ダメ元で「行っていい?」と聞いたところ「ダメ」と言われ、なんともNSPの「夕暮れ時は寂しそう」になりました。
3年間、一度も行ったことがありません。明大八幡山グランドとは目と鼻の先。最初に建てた千歳船橋の家からも徒歩圏内の学校。
なんとも惨めで諦めきれず、松葉杖でギッコンギッコン歩いて校門まで行くと、いかつい教員に睨まれて、通報される前に退散しました。一応、スーツで行ったけど、怪しさ100パーだもんね。
で、すでに90日の入院でカラダコチコチで通りすがりのストレッチに飛び込み、その時に買った回数券の残り一枚があったので、この日も行きました。肩から両腕が異様な凝りようでした。
千歳烏山のプラットホームから見た風景です。
2号ちゃんと同じ制服の女の子たちを見かけて、ふと、昨年の今日を思い出しましました。
残念ながら、卒業式はなかったのかな。大事そうに卒業証書を抱える女の子。2号ちゃんの一年後輩か。
千歳烏山は親父の友人が住んでいて、子供の頃の夏休みはいつも安城からひとりで遊びに来てました。朝、そのおじさんと、この線路脇の道を歩いて、おじさんを駅で見送ると、子供ひとりぶらり旅。そんなことをふらり思い出しました。
さっきまで、その三叉路に10人くらいの女子高生がいたんです。写真は間に合いませんでした。
「じゃね〜バイバイ〜」と言って6人は北へ4人は西へと分かれました。
♬ 夢見る旅路へ だから 頑張れ みんな頑張れ
夢の電車は東へ西へ 🎶