少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

598 広州日和1

広州に来て8日が経つというのに、まともにブログが更新されていない。忙しいからというより、疲労感、虚脱感からだろう、書く気力が萎えていた。それと広州のめまぐるしい変化にもうついていけない、という黄昏感、日本の地震被害の絶望感が加算されたからだろう。
この国はもう止まることのない暴走機関車と化している。地価の暴騰にともなう物価、人件費の高騰。それが、自身の首を絞める一時的な快楽だとわからず、いずれ死に至ることだろう。
地下鉄、地下街は地底人の住居のように果てしなく広がり、空き部屋7割の摩天楼はきょうも、またひとつまたひとつと天へと延びて行く。高級外車とゴミを積んだリヤカーが混在し、どんな都市計画も役人が変われば、政策は根こそぎ白紙に撤回する、問答無用にだ。だから人々が信用できるものは手元にある現金だけというわけだ。もちろん、その現金とてニセ札が氾濫するため、見せかけの信用に過ぎないのだが・・・。
「光と影」という言葉があるが、光は自身では屈折しないと、小学校の受業で学んだ。だから影の大きさは物体に光が当たる角度と距離が同一なら必ず同じ容量になる。ところがこの国の光はあっちこちで乱反射と屈折を起こしていて、影がどこにできるかすらわからない。ただし、すべてが科学や道理、あるいは理性とかではなく、銭とコネで解決できるという利点もある。早い話、銭とコネだけで万事が上手くいく。
経済絶好調、国民の給料3倍計画。されど、打ち出の小づちを見た者はいない。この国のバブルの黄昏は予想以上に早い気がするのは、なにも少数派の僕だけではないだろう。