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少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2669 5月9日のROSE

5/10-16 FB投稿

おはようございます。
青春ロマンス物語3 (お暇な人限定です)

「彼女、亡くなったみたいよ、知ってる?」
衝撃も動揺もありませんでした。
にぎやかな飲み会のあと、偶然、道ですれ違った共通の知人からの立ち話。

知人は、私と彼女の仲を知りません。
あり得ない、誰かと間違えている、あり得ない、そんな感情しかありませんでした。

知人と別れて地下鉄に乗る。
だんだんと電車の音が小さくなり、やがて消える。無音声の中で、見知らぬ大量の人間がスローモーションで動き、吊り革の自分が揺れる。

「あり得ない」「あり得ない」無意識につぶやく。自宅に戻り、水を飲むが眠れず。古い手帳を出し、彼女の電話番号を眺める。電話せず。

 

翌日。電話せず。確かめたくない。携帯の番号を押す指が拒絶する。
その翌日。前日と同じ。一日がなかなか終わらない。

 

話はその時から、数年前に遡る。彼女が、私の彼女でいたころの話。現在の私の自宅を、笹塚に建設中のころ。彼女と建設の進行具合を覗きに来た時のこと。彼女が言った。
「この近くに親戚が住んでるの。男の人と一緒にいるところ見られたら、困るの」
その時、どんだけ近くなの? すれ違うわけないじゃん? 自意識過剰か? と、口にはせず、そう思いました。

彼女の実家は老舗蔵元だから、酒屋さんに尋ねればわかるかもしれない。

尋ねたら、すぐにわかりました。

 

なんと、同じ町内。距離にして100メートルも離れていません。驚きでした。彼女の叔父さんの家。つまり長男である彼女のお父さんの弟(次男)の家で、その下の弟(三男)も同じ町内に。こんなことってあるんですね。

叔父さん宅の玄関先には、鮮やかな青紫の紫陽花が。何度も躊躇したけど、意を決し、ベルを鳴らす。留守だといい。
しかし、ドアが静かに開く。身を綺麗にされたご婦人が、私を玄関に招き入れる。先ほど見た紫陽花と同じ色の服を着た女性の写真が、額に飾られていました。
とても痩せていたけど、見間違うはずもありません。もう戻れない現実を、瞬時に全身が確認することになりました。

(つづく)