少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

269  広州にて6

「お店でもパソコン繋がるよ」日本式カラオケスナックの可愛いオネーちゃんにそんな風に言われ「ホンマですか?」と思わず聞き返すと「ホンマですよ」と言うので試しに来てみたら、ホンマに繋がりました。というわけで土曜の夜は不埒にカラオケスナックで美女の横でこれを書いています。なんという贅沢というかもったいないことを・・・。それでも書きたかった。きょうはびっくりしたことがありました。お忙しい方も是非読んでください。アメドリならぬ、チャイナ・ドリームの話です。
彼女との出会いは8年前の2002年。移植の仕事で広州に訪れ、日本人の移植希望患者さんのために、何人かの中国人の移植患者さんをインタビューし、病院や街を紹介する案内用のビデオを作成しました。彼女はそのビデオ製作会社のスタッフでした。
滞在期間が限られていたため、わずか30分ほどのビデオを作成するために、一週間近くも徹夜で頑張りました。「日本人はこんなに働くのか」と中国人スタッフが驚いていましたが、日本ではごく普通のことです。で、ようやく出来たビデオですが、これが悪質詐欺の製作会社で、契約時の50倍近い製作費を請求をしてきたのです。当然「ふざけるな」「払わないなら完成ビデオを渡さない」とスッタモンダになり、交渉は決裂。どうしようかと、とんでもない洗礼に頭を悩ませている中、我々の日本人女性スタッフが歩行中にパスポート入りのバッグをひったくられたり、何なんだこの国は・・・と怒りに満ちていました。
そんな中、その彼女もまさか自分の会社がそんな悪質なことをしてるとは知らず、我々と一緒に会社に対してかなり抗議をしてくれたのです。当然、彼女は会社と対立し辞職したのですが、彼女は会社に内緒で未完成ですが、収録したビデオのコピーを持ちだしてきてくれました。あのコピービデオがなければ、あの時点で挫折して、日本人の患者さんを助けることが出来なかったかも知れないのです。
それから、彼女は再就職しましたが、正義感が強すぎ、また真面目で手抜きができないため、なかなか思うような仕事が見つかりませんでした。僕から見ても、本当にまっすぐな人だな、という印象でしたが、特にこれといった専門知識を持ったキャリアでもなく、普通のOLさんでした。
きょう、その彼女と8年ぶりに再会しました。たぶん体重が2倍になったんじゃないかと思うほど巨漢になっていたので、どっかで会ったことはあるのだが、どこのどなただかまったく思い出せませんでした。
「わたしです、わかりますか?」
「どこかでお会いしましたよね・・・」こんな感じです。
きょうはその時代から現在にいたるまでずーと家族ぐるみのお付き合いをさせていただいている王医師(女性)との会食の約束で近くのヤムチャで12時に待ち合わせしていました。そこに彼女が来ていたのです。
(つづく)