少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

348  無気力

昨夕、帰国して主治医のI先生のクリニックに行った。
「安藤さん、入院がイヤだったら、とにかく自宅で絶対安静にしてください。出歩いてはダメです。いいですね約束してください」
「はい、そうします」
とは言ったものの、それは無理です先生。
朝、知立高校の同級生の稲川君に用もないのに電話を入れる。
「なんだ、どうかしたのか・・・?」と稲川君。
「いや、君の声が聞きたくなっただけだ、元気か?」
奴は俺が自殺でもすると思ったのか?確かにな、こんな風な電話は初めてだからな。
続いて古久根君に。「いつもお世話になっています」おいおい同級生だぜ、その敬語なんとかしてくれよ。
安城北中学の同級生M子にも。「なんや、安藤くんとこもウチのお兄ちゃんと同じ感じやん」。「えっ、恭三にいさんと・・・?」「ほんまや」・・・。なんだか、同じ境遇の人がいて、なんとなくホッする。
八王子のビジネスウーマン「サッちゃん」にも電話する。いりいろ話をした。
午前11時30分、新宿駅でビジネスパートナーの瀬戸口氏と会う。「いつもの桜水産に行こうか」という瀬戸口氏に「今日はバーガーキングが食べたいな」と僕。歩きたくなかったので駅地下の店を選んだ。
バーガーキングでランチ&ビジネス情報の交換。昔のスポーツ記者時代の仲間の話、最近の球団や選手の裏話の方が会話のメインになる。
隣の席では僕よりも巨体なアキバ系オタクが2人。片割れが買って来たばかりのコーラをこぼした。
「あ〜マーくん、なにやってんの〜」「あ〜こぼしちゃった〜」
多分30歳代半ば。アキバ48のおっかけか?服装も持ち物も目つきもゆるりとしている。ここではいろんな人種が蠢いている。
瀬戸口氏と別れたあと、「失うものをすべて失くし本当に楽になった。安ちゃんも、一度全部失ってみ。本当に楽になるから・・・」という人生のフリーターI氏から電話が入る。
「今どこに居るの?」
「俺は新宿、あんたは?」
「俺、今、鴬谷」
「なに、今度はソープ嬢の部屋」
「違う違うよ、今はデリヘルの子の部屋でラーメン作ってるとこ」
相変わらず性師匠である。脱帽だ。ちなみに同じ年51歳。
同じくらいにアムウエイの伊藤DD(女性)から電話が入る。
「下北で安藤さんに会えないかな?」
「30分後なら」
「じゃあ待ってるから」
僕は新宿駅地下で何故かパンを買う。その足で小田急線に乗り下北へ。
8年間、骨董商売をした古き良き街・下北沢。小田急の新駅建設でこの街も、何の変哲もない、どこの駅とも見分けのつかない金太郎飴にされてしまう。
駅前のマックの2階で伊藤さんと会う。僕をアムウエイに紹介してくれた人だ。もう17年くらいの付き合いかな。僕が東京にいない間でも僕のビジネスサポートをしてくれるから、頑張りましょうというお話。ありがたいことです。多くの人に恵まれているなと痛感。しかし、依然として身体に力が入らない。自宅農園で朝とれたビーマンをいただく。スーパーのとは違い、本当に濃厚なピーマンの匂いがビニル袋からした。
予備校時代の同級生・藤島君から電話。最近、僕のブログを読み、ずっと遡って読んでくれている。
明日は予備校の同級生で軍人病院の前嶋軍医のところへ行くけど君も一緒に行かないか?という僕の誘いに「あっそれいいスねえ」と藤島君。
おーし、これで道中寂しくないぞ。前嶋軍医に電話を入れ、ランチを予約する。
下北から自宅までは歩く。荷物がなければ汽車に乗る距離じゃない。途中、素敵な古本屋2軒に寄る。こんなお店、自分も欲しい。
ビクターのレコードに、椅子の上でさえずるヒバリが3羽、蓄音器の上でじゃれる黒猫の絵が染められた額入りの端切れが、どうしても気になり買う。2100円也。新安城のレトロ喫茶に飾り3800円で売るつもり。
途中、しなびたスーパーに寄るも食欲なし。明治ブルガリアヨーグルト2個だけ買って帰宅。
留守中に溜まった書類に目を通す。もっとも苦手な作業。ほとんどが請求書。頭にくる。その間、保険金請求の電話。
昨夜「お腹の具合が悪い」と言っていた中国の女の子に電話を入れ安否を確認。薬飲んだから大丈夫とのこと、安心した。
ナインステージさんに電話を入れ地デジのアンテナについて聞く。すぐにメールでレスが来た。この人はたいがいのことを知っているので、いつも助けてもらっている。
午後8時、バイトを終えた五十嵐隊長が来た。「ドトールでコーヒー驕るよ」と誘われ、笹塚駅前へ。僕の実態をほぼ把握している男、暴露本を出されるのが怖い。やはり同じ年51歳。デリヘル同棲男I氏とは中学の同級生。
「いや〜昨夜は同級生のお通夜でさあ・・・。やっぱめげるよね、同じ年の奴が死ぬとさあ・・・」
そらその通りです。
「で、安ちゃんこれからどうするの?」
「近いこれから?それとも遠いこれから?」
「近いこれから」
「まあ安城に行って、レトロカフェの準備だよな」
「でも身体は・・・?」
「そんなこと言ってもな・・・」
「だけど、ホント無理するとヤバいよ。俺の死んだ友達みたいになっちゃ取り返しつかんからな」
「そらそうなんだけど、東京で寝とるわけにもいかんだろう」
「とりあえず土曜日休みだから、また会おう」
何人の人と会えたのかな?きょうは。こんな俺が一日ベッドに居たら、本当に無気力になってしまう。
霊波の光でいつも僕のために祈ってくれるSちゃんからメールが入る。「明日、横浜に参拝に行くけど、安藤君も行く?」。僕の昔の彼女。今でも僕に優しくしてくれる女神のような人。
僕のかつての患者さんで今はすっかり元気のNさんから電話。「月末に社員を連れて広州に遊びに行くけど、安藤さんは現地にいる?」「残念ながら多分日本だと思います。アジア大会で日本人に対する規制がめちゃ厳しいので、公安に気をつけてください」とアドバイス。水を差すようで申し訳ないのですが、深夜のホテルに突然、公安が「ガサ入れだ」とアトランダムに日本人宿泊客の部屋に入ってくる昨今。今の中国に日本人の人権はない。
泳ぐのを止めるとマグロは死んでしまうそうな。今宵も書くことを終えた僕は、きっとまた無気力になる。