少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

563 落とし穴4

世界を見渡せば、アメリカドルの基軸通貨としての信認は失墜し、不揃いなユーロはEU崩壊を予感させて、その消去法の結果として円の独歩高が輸出産業の利益を押し下げます。そしてやがては、EU発のクレジット・クランチ(信用収縮)を引き起こし、それがアメリカに飛び火します。
ユーロとドルを舞台にした金融不安は、やがてはまさかのキャピタル・クランチ(資本収縮)かと見まがうような事態となることに現実味が出てくるのです。クレジット・クランチとは、銀行の企業への貸し渋りを指し、キャピタル・クランチとは銀行の資本が不足して自己資金比率が急降下し、その結果銀行自体の存続が危ぶまれる事態を言います。そうした事態はソブリンリスクを引き起こします。
ソブリンリスクとは、国が借金を返せなくなることです。それは国債のデフォルト(債務不履行)を引き起こし、日本に深刻な影響を与えます。
何故ならば、日本は世界第一の債権大国として外国の国債を大量に買っている国だからです。
せっせと国民が稼いだ金で買った外国の国債が、ソブリンリスクからデフォルトという流れの中で、二束三文の紙くずに変わっていく。これには年金ほ保険料も入っていることを知らなければなりません。
日本国債の暴落は国の資金調達を困難にし、さらに金利の暴騰はそれまでの国の借金の利子に重くのしかかって、あらゆる分野の行政サービスの執行に不具合を起こし始めます。その最たるものが年金です。