少数派日記

社会派エロブログ、少数派日記です。

“安藤総理の少数派日記”

2194 出生の秘密と必然、必要と臨界、やがて試験管ベビー1万5千人


昨日、ヤフオクで競り落とした、中古のカシオの電子辞書、医学大辞典で調べてみました。
AID=Artificial Insemination by Donor=非配偶者間人工授精。


試験管ベビー」という言葉が話題になったのは、今から30以上年前のこと。当時は衝撃的で、まるでSFの世界。やがてクローン人間が話題になり遺伝子組み換えとか、人間以外の動植物では、自然界では有り得ない繁殖現象を確立させた。
例えば、食糧保存のための種子などの遺伝子組み換えは、人口の増加による地球規模の防衛策であり、仕方ない。
また、今回の人工授精も、不妊や、少子化を防ぐ目的という大義名分があるにせよ、賛否が分かれるところだろう。


安藤総理の個人的私感では「アリ」だ。つまり賛同。
「妊娠、出産は神のみぞ知る領域で、人口受精は、神の領域を犯す愚行」と、多くの宗教者や、人権屋が猛烈に反対しているが、この問題は当事者が選択すべき問題であり、第三者や法律家が決断すべき問題ではないと思うからだ。


しかし、今回のような議案が発生すると、反対者たちから「そらみたことか」ということになる。


「病院での赤ちゃん取り間違い事件」「赤ちゃんポスト」「養子縁組」そして「試験管ベビー」・・・出生に関わるさまざまな秘密や謎。それも含めて「必然」なのか?。それぞれの個人が抱え込んだ「跡継ぎ」の必要性と「神の領域」との臨界。「産みの親より育ての親」という言葉もある。
人生は難題の連続。絡まった糸をほどきたくなる気持ちはよくわかる。


ーーーーー以下ネット記事転載ーーーーー


<AID>遺伝上の父捜し続ける 情報開示ルール化訴え
毎日新聞 3月26日(水)8時0分配信

遺伝上の父がどういう人かを知り、人間的な交流がしたい−−。慶応大病院で実施された第三者からの提供精子による人工授精(AID)で生まれ、提供者に関する情報開示を求めていた横浜市の医師、加藤英明さん(40)に25日、厳しい現状が同病院から突きつけられた。
「両親がAIDを受けた事実すら確認できない」。
三者がかかわる不妊治療で生まれてくる子どもの思いに、どこまで応えられるのか。「(知りたい)気持ちは分かっても知らせる材料がない」と、医療現場にももどかしさがにじむ。
(安総注=なんとういうずさん)

 
加藤さんは、医大生だった2002年12月、血液検査の実習で偶然、父親と血のつながりがないことに気付いた。母親から告げられたのは、「AIDで生まれた」という想像もしなかった事実だった。
「自分は何者なんだろう」。そのとき生じた疑問と不安感は、12年たった今も変わらない。
(安総注=加藤さんの気持ちはよく理解できる)


両親が治療を受けたころ、同病院でAIDの責任者だった飯塚理八教授(当時)はすでに他界。
後任の吉村泰典教授が今月末で同病院を退職することを知り、「このままでは情報が闇に埋もれてしまう」と、加藤さんは危機感を募らせた。
(安総注=まったくだ)


今月7日、「遺伝上の父を知りたい」と吉村教授へ情報開示を求める文書を送った。そして回答期限の25日、吉村教授の提案で東京都内で面会することになった。
吉村教授と直接話すのは、飯塚氏の紹介で会った03年3月以来。そのときは、加藤さんが医学的、科学的な課題について考えをただすだけだったが、この日は出自を知る権利だけではなく、AIDの問題点について、互いの胸襟を開いて語り合った。

 
吉村教授は対談で、加藤さんの両親のカルテは保存期間の20年間を過ぎて廃棄されており、提供者の台帳も確認できなかったと説明。現在も、両親が治療を受ける前にサインをした同意書など、当時を知る手がかりを探しているとした。
(安総注=かつては紙の台帳で保存場所の問題もあったが、現在はチップで保存できるのだから、廃棄は50年、もしくは無期限にすべき)


だが、精子の提供者は当時も今も匿名が条件。吉村教授は「仮に分かったとしても、知らせることは難しい。当時は、両親が子どもにAIDを秘密にしておくことがいいと思われていた」と話した。
(安総注=当時・・・っていつの話よ。最初のベイビーは1949年、64年前のこと。そこから、一度も見直しされなかった・・・ってこと?この情報化時代に石器時代の言い訳を聞くような感じだ)


成人後にAIDで生まれた事実を知った人は、自分の存在について深刻なアイデンティティーの危機に陥ることが多いとされる。
(安総注=当然だ)


加藤さんは「子どもには出自を知る権利があることを公的なルールで明文化すべきだ。それが、両親の告知に対する意識を変え、告知を後押しする強い力になる」と強く訴えた。
(安総注=当然だ。理解できる)


長年、数多くのAID治療に携わってきた吉村教授も「生殖補助医療は、その治療を受けるかどうかについて、子どもの同意を得られないことが特徴だ。医療者には子どもの思いは分からないが、それでも子どもたちの『知りたい』という気持ちは想像できる」と応じ、次のように言い切った。
「出自を知る権利の問題が克服できなければ、AIDを続けていくことは難しい」
(安総注=その通り)

「もし、提供者と将来会うことができたら何をしたいか」という問いに、
加藤さんは少し考えて
「一緒に飲みに行きたい」と答え、表情を緩ませた。吉村教授も「その通りだと思う」とうなずいた。
(安総注=だよね)


「顔や身長、体重を知りたいわけじゃない。親ではないが自分と最も近い男性と交流して、どんな人なのかを知りたい。それが僕の一番の思いなんです」。加藤さんは、今後も遺伝上の父を捜し続けるという。【須田桃子】

 
【ことば】非配偶者間人工授精(AID)


 第三者の男性から提供された精子を使って人工授精する不妊治療の一種。国内では1949年に慶応大病院で初めて実施された。無精子症精子が少ないなどの男性不妊の治療法として普及し、これまでに1万5000人以上が生まれたとされる。90年代に夫の精子を体外で直接、卵子に注入する顕微授精が開発され、AIDの実施は減っている。一方、最近は国内でも卵子提供が実施されるようになり、第三者がかかわる不妊治療は続いている。自民党のプロジェクトチームが生殖補助医療の法制化の議論を始めたが、出自を知る権利に関する結論は先送りする方針となっている。


ーーーーーーー以上ーーーーーー


1949年から15000人以上って・・・知ってました?
私は知りませんでした。今さらですが、衝撃的です。